はじめに
お釣りとしてお金を差し出す事業者にとって「両替」は必要不可欠なものです。キャッシュレスが普及しているとは言いつつも、まだまだ現金派の方が残っている現代。そんな現代でありながら「両替が有料化」になるとの話題がありました。
2021年2月にメガバンクのひとつである三井住友銀行が、両替の有料化を発表し、メガバンクが足並みを揃える形となりました。そこで今回は、両替の有料化概要や今後も効率よく両替するためにはどうしたら良いのか?についてお伝えします。
両替を有料化?その概要とは
2021年2月より大手銀行のひとつである三井住友銀行が硬貨の両替を、有料化したことが話題となりました。
メガバンク3社と言われる、三井住友銀行・みずほ銀行・三菱UFJ銀行がこれで足並みを揃える形となりました。
ちなみに、三菱UFJ銀行は2018年4月から両替の有料化を開始し、2019年10月からはみずほ銀行が両替を有料化し始めました。
硬貨を11枚~500枚に両替する際に手数料が発生します。
みずほ銀行および三井住友銀行で400円、三菱UFJ銀行で300円の手数料が発生することとなりました。
簡単に言ってしまえば、500円玉をすべて1円玉に両替するためには300円~400円の手数料を支払わなければいけないのです。これには、各事業者からは嘆きの声も多く上がっています。
今回、両替の有料化に踏み切った理由は「キャッシュレス決済の普及によるもの」とされています。しかし中には現金主義の方もいますし、キャッシュレス決済サービスを導入していない店舗も多く存在しています。
そのような中で両替を有料化してしまったことによって、各事業者の悩みのタネを作ってしまったのは事実でしょう。
有料化にするメリットとは?
銀行側から見たメリットは「手数料による収益の増加」や「コストの低減」です。一方で、事業者等両替を必要とする方からすれば、メリットは少ないでしょう。
今回の両替きっかけを理由にキャッシュレス決済を導入する店舗も増え、結果的に利用者の利便性が向上する。といったメリットも考えられますが、事業者のみで考えれば「デメリット」と考えられるでしょう。
銀行側も低金利などの影響を受けたことによる収益の減少などが見受けられています。今後は、通帳の有料化も当たり前になっていくことでしょう。銀行の目的は「コストを減らし収益を上げること」です。
事業者は今後、時代のニーズに合わせた運営を行っていかなければ、飲み込まれていってしまう恐れもあるでしょう。
効率よく両替するためにはどうしたら良い?
メガバンクで両替をする際に発生する手数料は「11枚~」です。つまり、10枚以内の両替であれば、手数料を発生させることなく両替が可能です。しかし、11枚以上になれば何度も両替機を操作しなければいけず、不便を感じてしまう方も多いでしょう。
地方銀行でも1日(もしくは1回)あたり50枚までとしているケースが多く、今後は効率よく両替する手段は少なくなっていくでしょう。どうしても無料で両替をする必要があるならば、何度か両替機を操作するか、何店舗か回る他ないでしょう。
現在は、キャッシュレスが主流となりつつあり、多くの店舗でキャッシュレス決済が当たり前となりつつあります。そうとは言いつつも、現金派の方が残っている以上、硬貨を用意しなければいけないのは事実です。
こればっかりは「仕方がない」と割り切って手数料を払っていくしかないのかもしれません。
まとめ
今回は両替の有料化についてお伝えしました。
今までは銀行に行けば原則手数料無料で、両替を行ってくれていました。ところが現在は、11枚以上の硬貨に両替するためには、300円~400円もの手数料を払うしかありません。
両替する枚数が増えれば増えるほど、手数料も跳ね上がっていくことになりますが、キャッシュレスが主流となった現在では仕方のないことでしょう。現状を受け入れ、今後の対策等を考えていったほうが良いのかもしれません。