はじめに
パーキンソンの法則という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
パーキンソンの法則を聞いたことがない方、以下のような経験はありませんか?
「与えられた仕事がいつも納期ギリギリ」
「夏休みなどの宿題はギリギリになってから」
「給与は全額使い切ってしまう」
「給与が増えても全額使い切ってしまう。こんなはずじゃなかったのに…」
もしも、上記のような経験をされたことがあるのであればそれは、パーキンソンの法則によるものかもしれません。
今回は、パーキンソンの法則とは何か、対策方法はあるの?ということについてお話をしていこうと思います。
パーキンソンの法則とは
パーキンソンの法則とは、イギリスの歴史学者・政治学者として活躍していたシリル・ノースコート・パーキンソン氏が提唱したものです。
パーキンソン氏は生前、約60冊もの著書を発行していました。その中でももっとも有名な著書が「パーキンソンの法則」であり、ベストセラーを記録しています。
パーキンソン氏が残したパーキンソンの法則を一言で言ってしまえば、「人は、与えられたお金や時間をすべて使ってしまう」という法則です。
つまり、余裕があればそれなりの時間を費やしてしまう。言い方を変えればダレてしまうということです。
一生懸命やれば、1時間で終了する仕事であっても、3時間という時間を与えられれば3時間すべてを使ってしまう。
20万円あれば生活できるにも関わらず、30万円あれば30万円すべてを使って生活をしてしまう。
これらを「パーキンソンの法則」と言います。パーキンソンの法則は、仕事面のみならず生活面でも多く通ずる部分があります。
パーキンソン氏は、仕事の量と時間・支出と収入の2つに分けてパーキンソンの法則について紹介していました。仕事・生活それぞれについて詳しくお伝えいたします。
1-1 第一の法則 仕事の量と時間
第一の法則 仕事の量と時間は、「仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する。」としています。
つまり、「次の金曜日までに〇〇を完成させておいてほしい」という依頼を受けたとしましょう。
上記の依頼の仕事量がどの程度かに関わらず、次の金曜日まで膨張してしまうということです。
仕事の依頼をする側は、余裕を持たせて依頼をする場合がほとんどです。この「余裕」が膨張に直結すると伝えています。
仮に、金曜日までかからず、水曜日・木曜日でタスクを完了したとしても、「余裕分の膨張」は少なからずあります。
本来であれば、1日で終了するタスクを5日間の期間を与えて3日目・4日目でタスクを完了しても、膨張していることは歴然です。
1-2 第二の法則 支出と収入
支出と収入では、第一の法則に従い「支出の量は与えられた収入に膨張する」ということです。
例えば、会社で業績を上げた結果、給与が上がっても、給与の増額分まるごとを貯蓄できる方は少ないのではないでしょうか。
少なからず貯蓄額が増えたとしても、収入額に応じて生活スタイル(支出)も膨張しているはずです。これを収入と支出のパーキンソンの法則といいます。
パーキンソンの法則の対策方法
パーキンソンの法則の対処方法としてまず、仕事の量と時間についてお伝えします。
時間を膨張させても、させなくても結果のクオリティは変わらないと言われています。
つまり、無駄に時間をかけている、生産性の効率が悪いと言わざるを得ません。
仕事の量と時間に対するパーキンソンの法則対策は、自分で期限を決めることです。
依頼人から与えられた時間に対して、膨張するのであれば、自分で無理のない程度で期限を決定します。自分で決めた期限までにタスクを完了させることに注力しましょう。
また、自分以外の人が参加する会議などでは、会議の“ゴール”を明確にしておくことが大切です。
逆に言えば、会議の終了予定時刻を超えても、会議のゴールにたどり着かなければ、いつまでも議論をしましょう。「時間」ではなく「目的」で決めることが大切です。
支出と収入では、貯蓄したい分(増額分)について、「ないもの」と考えます。つまり、収入として考えないことが大切です。
収入として考えなければ、今までと同じ収入で同程度の生活水準が保てます。
まとめ
今回は、パーキンソンの法則についてお伝えしました。
パーキンソンの法則は、人間であれば誰しもが持っている「怠け」を言語化したものではないでしょうか。仕事は与えられた時間にまで膨張する。収入と支出も同じ。心当たりがある方は多いはずです。
パーキンソンの法則は、対策をしておくことで防げます。自分が何をしたいのか、ゴールはなにか?を明確にしておくことで防ぐことができるでしょう。
パーキンソンの法則対策は、ビジネスにも大きく通じる部分があるはずです。
パーキンソンの法則について知り、今後の生活スタイルにいかしてみてはどうでしょうか。