皆さん、こんにちは。株式会社ウェルス・パートナー代表の世古口です。
今回のテーマは、「米国10年債利回り4.5%超!米ドル債券は今、買いか!?」です。
2026年4月頃は、米国10年債利回りが4%前半という水準でしたが、5月に入ってさらに上昇する局面を迎えました。現在はタイトルにあるように、4.5%を超える水準が続いています。
米ドル債券への投資に関心をお持ちの富裕層の方にとって、これは非常に影響の大きい動きです。今回は、「今後、米ドル債券に投資すべきか」「今が投資のチャンスであるか」という観点から、現在の米ドル債券の利回りや投資タイミングについて解説します。
本記事の内容は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の推奨や投資成果を保証するものではありません。
実際の投資判断にあたっては、ご自身の資産状況やリスク許容度を踏まえた慎重な検討が必要です。
目次
米国10年債利回りの推移(過去5年)
まずは、米国10年債利回りの過去5年の推移を見ていきましょう。
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米国10年債利回りは、全ての米ドル債券の基準となる最重要指標です。この利回りが上がれば米ドル社債の利回りも上がり、下がれば連動して下がるので米ドル債券投資において最も注目すべき指標といえます。
チャートを見ると、2026年に入ってからの利回りはいったん低下傾向にありました。2月27日には年内最低水準となる3.94%まで低下し、4%を切る局面もありました。この時期は、「インフレも落ち着き、利回りも下がっていくだろう」という見方が主流でした。
しかし、翌2月28日に状況が一変します。イラン軍によるホルムズ海峡封鎖を発端に、アメリカとイランの武力衝突へと発展したことで、石油が世界に行き渡らなくなるという懸念からインフレ期待が急速に高まり、米国債利回りは上昇へと転じました。
4月頃は4%前半にとどまっていたものの、その後も米イラン戦争の長期化観測が広がり、2月27日から5月18日までの約3ヶ月で0.7%上昇、一気に4.64%という水準にまで達しました。これはかなり速いペースです。
ここで重要なのが、現在の4.64%という利回り水準の「希少性」です。チャートの現在の水準(4.64%)に水平線を引いて過去を振り返ると、この水準に達したのは過去5年でわずか数回しかありません。過去5年のデータを見るだけでも、現在の利回り水準が非常に希少なタイミングであることがわかります。
米国10年債利回りと米ドル円の推移(過去5年)
米ドル債券投資において、利回りと同様に重要なのが米ドル円の為替水準です。米国10年債利回りと米ドル円の推移を重ねた過去5年のチャートを見ていきましょう。
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基本的に、利回りが上がると米ドル高・円安、利回りが下がると米ドル安・円高という連動性があることが見て取れます。
2月27日以降、ホルムズ海峡封鎖によって利回りが上昇するにつれ、為替もドル高・円安方向に動いてはいるものの、実はそこまで大きくは円安が進んでいません。さらに4月下旬から大型連休にかけて、一時的に米ドル安・円高方向に振れています。このように、米ドル円と利回りのチャートの差が縮まっているのが確認できます。
これは、日本政府による為替介入の影響です。この介入によって米ドル安・円高方向に誘導された動きもあって利回りが大きく上昇しているにもかかわらず、為替介入の警戒感から円安が大きく進行しない状況といえます。もし為替介入という「力技」がなければ、米ドル円は160円台を突破し、170円台になってもおかしくありません。
米国債券の利回りが比較的高く、かつ、比較的円高方向の水準であればという、2つの好条件が重なったときには、これらを総合的に考えると、米ドル債券の投資タイミングとして悪くない、むしろチャンスではないかというのが私の考えです。
米ドル債券ポートフォリオ最新設計例(2026年5月)
直近の利回り上昇を反映した、2026年5月18日時点での具体的なポートフォリオ設計例をご紹介します。16債券で構成されています。
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発行体(業種・国)
発行体は保険会社や金融機関を中心に、IT・小売・飲料などの業種に分散されています。発行国は米国中心で一部日本が含まれています。
債券種類
普通社債が中心ですが、期間が10年以内の期限付劣後債と永久劣後債を一部組み入れています。
通貨・投資金額・保有比率
通貨は全て米ドルです。1債券2,000万円を16債券、合計で3.2億円となっています。1債券がこのポートフォリオに占める保有比率は6.6%です。
残存期間
残存期間は7年〜8年の短いものから、30年超の長期のものまで幅広く含み、平均残存期間は20.9年と長めに設計しています。
債券格付け
あえてA以上の格付けが高い債券のみに限定しました。全体の格付けは高めに設定されており、平均格付けはA+となっています。これは日本国債と同等の信用力に相当します。
利回り
基本的には5%台以上の債券が中心になっており、ポートフォリオ全体の平均利回りは5.1%と、かなり上昇しています。1ヶ月前の2026年4月頃は5%に乗らない債券がほとんどでしたが、現在は4%台の債券は2債券にとどまっています。
現状であれば、A+と格付けが高い債券でポートフォリオを構築しても、このように5.1%という高い利回りが得られるため、米ドル債券投資のタイミングとしては好機といえるでしょう。
また、このポートフォリオのポイントとして、残存期間をあえて長めに設定しているのには理由があります。現在の利回り水準は、過去のチャートが示すように非常に希少であると考えているため、この高い利回りをできるだけ長期間固定する方が経済合理性は高いといえるでしょう。現在のようなタイミングでは、平均20年前後を意識して長めに組むことが大事な観点となります。
まとめ
最後に、今回のテーマである「米国10年債利回り4.5%超!米ドル債券は今、買いか!?」を4つにまとめます。
ポイント1)今の利回りは過去5年の中で数回ほどしかない機会
チャートが示す通り、現在の利回り水準は過去5年間を遡っても数えるほどしか存在しない希少な局面です。さらに、これほどの高水準が維持された期間は、わずか1〜2ヶ月程度と極めて短く、その後は速やかに低下へと転じています。過去の推移に照らし合わせても、現状は相対的に見て非常に高い水準にあり、米ドル債券投資を検討される上では、まさに絶好の投資好機が訪れているといえるでしょう。
ポイント2)為替介入のおかげで米ドル高・円安は緩やか
日米の金利差を背景に、為替相場ではさらなるドル高・円安への強い圧力がかかりやすい状況にあります。しかしながら、日本政府・日銀による断固とした為替介入という「力技」が功を奏し、現在は150円台という水準で米ドル債券への投資が可能な環境となっています。現在の極めて高い利回り水準と、介入によって抑制された為替レートを総合的に判断すれば、米ドル債券投資を検討する上で非常に有力な好機が訪れているといえるでしょう。
ポイント3)PFの平均債券格付けA+でも利回り5%以上が可能
多くの富裕層の皆様が資産運用のベンチマークとされるのが、米ドル債券ポートフォリオの平均利回り5%という水準です。非常に分かりやすい目標値ではありますが、市場の利回りが低迷していた時期には、この数字を達成するために債券の信用リスクを取り、格付けがBBB台の銘柄を組み入れざるを得ないケースも見受けられました。
しかしながら現在は状況が大きく異なります。平均格付けがA+という日本国債と同等の高い信用力を維持したままでも、ポートフォリオ全体で5%を超える利回りを十分に確保できる、極めて投資効率の良い環境が整っているといえるでしょう。
ポイント4)平均残存期間20年前後を目指し高利回りを長期間享受
現在のような高利回りの環境が、今後も永続的に続く保証はありません。過去のデータに照らし合わせても、これほどまでの水準が維持された期間は極めて限定的であり、現状は相対的に見て非常に希少なタイミングにあるといえます。このような局面においては、平均残存期間をあえて長めに設計することで、今の高い利回りを可能な限り長期間にわたって固定し、享受し続けるという視点が、経済合理性の高い重要な検討材料となるでしょう。
本日は「米国10年債利回り4.5%超!米ドル債券は今、買いか!?」という内容でお届けしました。
今回ご紹介した2026年5月の最新設計例のように、現在のチャンスを最大限に活かすためには、迅速かつ的確な銘柄選定が不可欠です。ウェルス・パートナーでは、お客様の資産状況やご要望に合わせたオーダーメイドの米ドル債券投資をサポートしています。まずは無料個別相談よりお問い合わせください。
