こんにちは。株式会社ウェルス・パートナー代表の世古口です。
私(世古口)は2025年3月末に富裕層の方の資産運用をお手伝いして20年になります。もうこんなに経つのかと感慨深い思いです。
富裕層の方の資産運用をお手伝いして20年目の節目ということで、この記事では、
- 私はどのような人間なのか
- どのようなポリシーで資産運用をお手伝いしているのか
をお話ししたいと思います。
▼今回の内容はYouTubeでもご覧いただけます
節目となる年に、あらためて自己紹介させていただきます。
目次
世古口俊介の職歴
私を知っていただくために一番分かりやすいのは職歴ではないかと思います。
なので、まずは職歴をご覧いただければと思います。
- 2005年4月~2008年3月:日興コーディアル証券(現・SMBC日興証券)
- 2008年4月~2009年7月:三菱東京UFJメリルリンチPB証券(現・モルガンスタンレー証券)
- 2009年8月~2016年5月:クレディ・スイス(現・UBSグループ)
- 2016年10月~2026年6月(現在):株式会社ウェルス・パートナー代表取締役
大手の金融機関で働いているときは、すべてプライベートバンキング本部という富裕層の方の資産運用をお手伝いする専門の部署に配属されていました。その部署でプライベートバンカーという資産運用を直接担当する仕事をしていました。営業担当者のような仕事をしていたと考えていただければと思います。
2005年4月~2008年3月:日興コーディアル証券(現・SMBC日興証券)
最初にいた会社は日興コーディアル証券(現・SMBC日興証券)です。現在は三井住友グループに入っている証券会社です。大学を卒業してまずはこの会社に就職しました。新卒で就職して3年間お世話になりました。
日興コーディアル証券は部署が特徴的でした。
ここでプライベートバンクという富裕層の方の資産運用を専門に扱う部署に配属されました。
この富裕層の方専門の部署に配属されたというキャリアは、他の方にはない結構レアなパターンかなと思います。多くの社員は支店に配属されて一般の方向けの資産運用を担当するのですが、私の場合はいきなり資産背景数十億円くらいの富裕層の方や会社オーナーの方だけをお客様にする部署で仕事をすることになりました。
この3年間の経験は私の中で非常に重要で、私の考えの基礎になっていると思います。
この会社ではもちろん資産運用について学んだのですが、私が学んで一番大きかったと思っているのは税務戦略です。
日興コーディアル証券のプライベートバンク本部というのは、私のようなプライベートバンカーと同じくらい税理士や会計士とか、税務ソリューションを担当する人たちが同じくらいの人数メンバーにいたわけです。
ですので、どのようなときでも富裕層の方の税務で分からないことがあれば彼ら専門家にいくらでも教えてもらえる、学べる、鍛えてもらえるという最高の環境でした。そういった人たちと仕事をしたり一緒に飲みに行ったりすることで、税務戦略にかなり詳しくなりました。
証券会社で働いていた人間としては有り得ないくらいの税務戦略の知識を若いタイミングで得られることはなかなかありませんので、そういうところがキャリアとして良かったと思っています。
また、お客様の属性も特徴的でした。
日興コーディアル証券のプライベートバンク本部ということで、数十億や数百億など莫大な資産を持っているが資産のほとんどが自社株であるという特殊なお客様が中心でした。
上場会社のオーナー様はいろいろな金融機関からアプローチがありますし、彼らはそもそもビジネスマンとしても超一流です。
だからこそ金融機関や私たちのようなプライベートバンカーを見る目もかなり厳しくなるのですが、そういう方に提案を認めてもらったり、人間として気に入ってもらったりしてお客様になってもらうわけですから、どのようにアプローチするかも相当考えなければいけません。私自身も相当鍛えられる3年間だったと思います。
そういった意味で税務戦略を中心にしつつ、資産運用も学びつつ、上場会社のオーナー様に認められるような働きを3年間したことにより、ありとあらゆることを吸収できたので、この3年間はかなり濃密だったと思っています。
2008年4月~2009年7月:三菱東京UFJメリルリンチPB証券(現・モルガンスタンレー証券)
日興コーディアル証券の次は1年と数カ月くらい三菱東京UFJメリルリンチPB証券(現・モルガンスタンレー証券)に勤務しました。
こちらの会社は三菱の銀行グループと、アメリカの投資銀行としては結構大きかったメリルリンチ(リーマンショックでなくなりました)がジョイントベンチャーで作った富裕層向け専門の証券会社です。現在この会社はモルガンスタンレー証券に吸収され、その中の一部署のようになっています。
私個人は日興コーディアル証券に一生いるつもりはなく、他の証券会社でも学びたいと思っていました。いろいろ学び、富裕層の方の資産運用の提案を高めたいと考えていました。個人的に外資系の資産運用を深堀したいとも思っていましたので、こちらの会社に転職したわけです。
菱東京UFJメリルリンチPB証券で大きかったのは債券の学びです。
私はよく米ドル建ての債券とか外国債券を提案するのですが、富裕層の方の資産運用の中心である米ドル債券を提案することの基礎はこの会社で学びました。そういった意味で、自分の中では転機になったかなと思います。
2009年8月~2016年5月:クレディ・スイス(現・UBSグループ)
次に勤務したのはクレディ・スイス(現・UBSグループ)です。勤務期間は6年9カ月くらいです。
こちらはスイスの当時2番目に大きなプライベートバンクの金融機関で、プライベートバンクが専門の会社になっています。
当時日本にクレディ・スイスはなかったのですが、ちょうど日本に進出してジャパンデスクを立ち上げるということで、日興コーディアル証券時代の上司(当時はクレディ・スイスに在籍)から声をかけてもらい転職しました。
スイスといえば富裕層の資産運用やプライベートバンクの本場ですので、とても魅力的だと思い、ふたつ返事で誘いに応じてしまいました。
なお、クレディ・スイスは2023年の経営不振によりUBSグループに買収され、現在は名前も残っていないと思います。すべてUBSグループになっています。
クレディ・スイスで大きかった学びは、米ドルを含めた外国債券をポートフォリオで構築するところです。クレディ・スイスで仕事をすることで、この基礎を作れたと思っています。
外国債券はやはり種類が多いです。そんな豊富なラインナップの外国債券の中から銘柄を選び、バランスの良い債券ポートフォリオを作ることを本格的にやらせてもらったのはこのクレディ・スイスでした。
また、クレディ・スイスは債券や株式を担保にしてお金を借りるサービス(有価証券担保ローン)が使えましたので、そういったものを使ってレバレッジをかけて資産運用するという発想が備わりました。
それと、お客様の属性も広がったのではないかと思います。
もともと日興コーディアル証券時代の流れで上場会社のオーナー様の割合が多かったのですが、このクレディ・スイスでの経験で、未上場会社のオーナー様や医療法人のオーナー様、会社売却富裕層の方がお客様として非常に増えました。
クレディ・スイスはもともとスイスのプライベートバンクなので、「お客様の資産額5億円以上」などルールもかなり厳しく、お客様の中心は資産額10億円以上の方々でした。こうしたお客様と接する機会が多かったのも、クレディ・スイス時代の特徴かなと思います。
大手の金融機関の中で最も在籍期間が長かったのはクレディ・スイスです。
私のプライベートバンカーとしてのキャリアは、主にクレディ・スイスでできていると言っても過言ではないと思っています。
2016年10月~2026年6月(現在):株式会社ウェルス・パートナー代表取締役
2016年5月にクレディ・スイスを退社し、それから立ち上げたのが現在私が代表を務めているウェルス・パートナーという会社です。
ウェルス・パートナーを立ち上げて9年9カ月ほど経ちました。
なぜクレディ・スイスを辞めたのか。なぜウェルス・パートナーを設立したのか。このような質問をよくいただきます。
私は日系、米系、スイス系のプライベートバンクを渡り歩いてきて、常に「富裕層の方に最高の提案をしたい」と思ってやってきました。
しかし、大手の金融機関に10年くらい在籍する中で、やはり上場している大手の金融機関の中では最高の提案は難しいと感じました。お客様より会社の利益を優先しなければならないケースが多々ありますし、組織が大きいほど縦割りになりますので、金融商品をパッケージで富裕層の方に売るという動きが強くなってきます。
私が考える最高の提案とは程遠い未来しか思い描けなかったため、クレディ・スイスを退社し、「富裕層の方に最高の提案をする」という会社を自分で作りました。
私は今まで大手3社を渡り歩いてきましたが、過去の会社の名前は何も残っていません。
日興コーディアル証券は親会社が買収されました。三菱東京UFJメリルリンチPB証券もモルガンスタンレー証券の一部署になりました。クレディ・スイスにいたっては、UBSグループに完全に吸収されています。統合や吸収が頻繁に起こるのが金融業界の会社です。
こういった会社に勤めていても、富裕層の方のお子様やお孫様の代まで資産運用をサポートできるか、見守れるかと考えると、現実的に難しいわけです。
ですので、自分が100%代表をやっていて、本当にその富裕層の方のことを考えて長期的な目線でもって運用するという目的の会社がないとできないのではないかと考えました。そのために当社を創業し、現在も経営しているわけです。
それに、クレディ・スイスなどでは特に「不動産を本格的に扱えない」という問題点がありました。金融資産は大体何でも扱えたのですが、不動産は扱えなかったわけです。
富裕層の方の金融資産の半分くらいは不動産であることが多かったですから、資産全体を最適化するためには必ず不動産が必要になります。相続税務の最適化も含め、不動産も扱える体制を整えて行う会社が必要だと思いました。だからこそ当社ウェルス・パートナーでは不動産なども重視して行っています。
私は3社を渡り歩いてきましたが、この3社での経験はすべて現在の会社ウェルス・パートナーの経営に活かされています。良かったところは取り入れ、ダメだと感じたところは反面教師にし、富裕層の方への提案や会社の経営に活かされていると思います。
資産運用歴20年の結晶はすべて今の会社ウェルス・パートナーの富裕層の方への提案に集約されているのではないかと思います。
富裕層の資産運用歴『20年』の節目に改めて世古口の自己紹介をします|まとめ
記事の最後に私自身のまとめができればと思います。
富裕層の資産運用一筋20年
富裕層の資産運用一筋20年でやってきていますので、この分野においては「誰にも負けない」というプライドを持っています。逆にこれしかできないし、これ以外に興味がありません。
富裕層の方の資産運用のことであれば、何を尋ねていただいても答えられる自信があります。逆に、それ以外は答えられない可能性があります。このように良くも悪くも「富裕層の方の資産運用」に特化してやっている人間です。
富裕層の方の資産運用であれば、特化してやっていますので、何を尋ねていただいても答えられますし、全力でサポートしますので、ぜひ頼っていただければと思います。
信念は「富裕層に、最高の提案を」
私の信念は「富裕層に最高の提案を」です。こちらは当社の創業理念と同じになっています。
日系、米系、スイス系、そして自分が設立した会社。20年、富裕層の資産運用の会社を渡り歩いてきましたので、ここまできたら「最高の提案を目指すしかない」と思っています。むしろ目指さないで何を目指すのかと思っています。
今の会社も富裕層の方に最高の提案をするための手段です。世古口のことは、「富裕層に最高の提案を」という信念で仕事、会社経営をしている人間だと思っていただければと思います。
現在も富裕層に資産運用を直接アドバイス
私は本を書くことや動画を配信すること、セミナーを運営することなどもあります。そうすると「本や動画、セミナーだけで、実際にアドバイスはしていないのではないか」と思われる方も結構いらっしゃるようです。
実は、めちゃくちゃ直接アドバイスしています。
資産運用の提案やご相談のときに普通に簡単に会えて直接アドバイスしていますので、資産運用でお悩みの富裕層の方はぜひご指名いただければと思います。「世古口の同席を求めます」など、資産運用のご相談の際にぜひ一文やご要望を入れていただければと思います。
富裕層の方に会って「どのように考えているのか」「どういう資産配分をしているのか」を私自身が常にキャッチアップして新しいスタイルの提案ができるようにしておかないと、富裕層の方への提案をブラッシュアップできません。提案の精度を上げるためには重要なことです。
会社というものは私が直接アドバイスしなくても回ります。当社の資産運用アドバイザーたちに任せておくことも可能です。
しかし、ただ任せてサボっていると、「富裕層に最高の提案を」という信念を実現できません。だからこそ基本的には私も多くの富裕層の方の資産運用に直接関わったり、資産配分・ポートフォリオの監修をしたり、資産運用のミーティングに参加したりと、一緒にやらせていただいています。
全ての原動力は富裕層への恩返し
私の原動力は富裕層の方への恩返しです。
私は富裕層の方の資産運用だけやってきて、そこそこ高い収入をいただけるようになりました。この仕事でご飯を食べていますし、家族を養えています。家庭を作る基盤になったのも、今の仕事です。
ひとつの会社を設立して経営者にも育てていただいたのは、全て富裕層の方々のおかげだと考えています。
富裕層の方の多くは「お金持ちになれてラッキー」ではなく、苦労の末に事業を成功させて大きな資産を得ています。2代目や3代目でも、いろいろなプレッシャーをはねのけて会社を成長させた、会社を売却されたという方も多いわけです。「尊敬に値しない富裕層の方は世の中に一人もいないのではないか」というくらい、私は富裕層の方に対して強いリスペクトを持っています。
私自身をここまで育ててくれて、そしていっぱしの人間にしてくれたということ。そして富裕層の方へのリスペクトの気持ちでもって「恩返しをしたい」と思っており、それが全ての原動力になっています。
そういった想いがありますので、富裕層の方の資産運用を20年やってこれて、これから30年、40年とやって行くつもりです。
当社ウェルス・パートナーは富裕層の方の資産運用をお手伝いしています。
私(世古口)も全力でお手伝いしますので、ぜひご相談ください。

株式会社ウェルス・パートナー
代表取締役 世古口 俊介
2005年4月に日興コーディアル証券(現・SMBC日興証券)に新卒で入社し、プライベート・バンキング本部にて富裕層向けの証券営業に従事。その後、三菱UFJメリルリンチPB証券(現・三菱UFJモルガンスタンレーPB証券)を経て2009年8月、クレディ・スイスのプライベートバンキング本部の立ち上げに参画し、同社の成長に貢献。同社同部門のプライベートバンカーとして、最年少でヴァイス・プレジデントに昇格、2016年5月に退職。
2016年10月に株式会社ウェルス・パートナーを設立し、代表に就任。超富裕層のコンサルティングを行い1人での最高預かり残高は400億円。書籍出版や各種メディアへの寄稿、登録者1万人超のYouTubeチャンネル「世古口俊介の資産運用アカデミー」での情報発信を通じて日本人の資産形成に貢献。医師向けサイトm3.comのDoctors LIFESTYLEマネー部門の連載ランキング人気1位。
メディア掲載情報:「m3.com」「ZUU online」「MONEY zine」「マネー現代」でコラムを連載中