目次
はじめに
高い収益と安定運用が期待できることから、人気の投資商品となっているのが外国債券です。
この記事では、外国債券とは何か、仕組みや特徴、そして投資のメリットやデメリットについて、わかりやすく解説します。外国債券は、豊富な資産を持つ富裕層の方々や、安定したインカムゲインを望む投資家にとって、一つの魅力的な投資先となっています。さまざまな種類の外国債券やそれぞれの利点を理解し、個々の投資ニーズに合わせた適切な選択をするために、ぜひこの記事を参考にしてください。
外国債券とは？定義と仕組み
外国債券とは、おもに外国の発行体（国や地方公共団代、企業など）が発行する債券を指します。
債券とは、外国政府や地方公共団体、企業などが、一般投資家から資金を借りる際に発行する「借用書」のようなものです。
画像引用元：https://www.tokaitokyo.co.jp/kantan/products/foreignbond/knowledge.html
投資家には、決まった利払日に利息が支払われ、償還日（満期日）には元本が返済されます。
外国債券の種類と特徴
外国債券にはさまざまな種類があります。代表的なものには、国債、地方債、企業債などがあります。それぞれ発行体ごとの特徴は異なりますが、これらの特徴をうまく活用していくことが外国債券投資のポイントといえるでしょう。
国債、地方債券は、外国政府や地方公共団体が発行する債券です。一般的に安全性が高いとされていますが、発行体により異なるので注意が必要です。
社債とは、民間企業が発行する債券です。一般的に国債、地方債券と比べて高い利回りが得られますが、倒産によるデフォルトリスクは発行体によってさまざまです。
このため、格付け機関の信用格付けをもとに、慎重に投資債券を選ぶ必要があります。
外国債券投資のメリットとデメリットをわかりやすく解説
外国債券には、さまざまなメリットとデメリットがあるため、投資にあたってはどちらも正しく理解しておくことが大切です。
ここでは、外国債券投資のメリットとデメリットをわかりやすく解説します。
外国債券のメリット
外国債券のメリットは次の通りです。
・高い利回りが期待できる
・為替差益を期待できる
・リスクを分散できる
・運用に手間がかからない
高い利回りが期待できる
外国債券の大きなメリットは、高い利回りが期待できることです。
例えば、10年国債の利回りで比較すると日本は0.65%程度、アメリカは4.1%程度と大きく異なります（2024年1月23日正午現在）。
為替差益が期待できる
外国債券は購入後、為替が円安に振れた場合は、利息や償還金受け取り時に為替差益が受けられる点もメリットです。
リスクを分散できる
外国債券は国内株式や国内債券、国内不動産などと異なった値動きをするため、これらの資産と組み合わせることで、リスクを分散することができます。
また、外貨で運用するため、通貨分散にも役立ちます。加えて、円安による資産価値の減少を避けられることも保有するメリットの一つといえるでしょう。
運用に手間がかからない
外国債券は、運用に手間がかからないこともメリットです、
購入後は、決まった利払日に利息が支払われ、満期の際には売却手続きなしに元本が償還されます。
特に、相場のチェックや売買などに手間や時間がかけられない方には、大きなメリットといえるでしょう。
外国債券のデメリット
外国債券のデメリットは次の通りです。
・金利変動リスク（価格変動リスク）がある
・為替変動リスクがある
・信用リスクがある
・インフレに弱い
金利変動リスク（価格変動リスク）
債券は、市場金利の変動によって価格が変動します。
外国債券を中途で売却する場合は、時価での売却となるため、金利変動リスク（価格変動リスク）が生じる点がデメリットです。
※満期まで保有する場合は額面金額で償還されるため、金利変動リスク（価格変動リスク）は生じません。
為替変動リスクがある
外国債券は、為替リスクがあることもデメリットです。
為替が円安に振れた場合は為替差益が得られますが、逆に円高に振れた場合は為替差損が生じることになります。
信用リスクがある
外国債券は、信用リスクがある点もデメリットの一つです。
発行体の財務状況によっては、デフォルト（債務不履行）となる可能性があるため、投資銘柄選びは慎重に行う必要があります。
インフレに弱い
外国債券は、原則として額面金額で償還されます。
このため、値上がり益が期待できる株式や不動産と異なり、インフレに弱い点もデメリットの一つです。
外国債券への投資方法
外国債券への投資方法は、証券会社や銀行を通じて行うことが一般的です。外国債券の取引には証券会社や銀行のアカウントを開設する必要があります。また、外国債券の選択に際しては、発行体や利回り、リスクなどを考慮し、自分の投資ニーズに適した債券を選ぶことが重要です。
おすすめの外国債券の選び方
外国債券は、発行体や債券の種類、通貨など、さまざまな種類があります。
おすすめの外国債券を選ぶポイントは次の通りです。
・格付けの高い債券を選ぶ
・利回りが高い時期を見極める
格付けの高い債券を選ぶ
外国債券には信用リスクがあるため、格付けの高い債券を選ぶことが大切です。
多くの格付け会社は、BBB以上を「投資適格格付け」としており、投資銘柄選びの目安となります。
画像引用元 : https://www.jsda.or.jp/jikan/qa/046.html
ただし、より高い利回りを追求するなど、BB以下の債券への投資を検討する場合は、償還条件など債券の詳細な分析が必要になるため、IFA（資産運用アドバイザー）など専門家へ相談するのがよいでしょう。
利回りが高い時期を見極める
外国債券は償還までの間、購入時の利率で利息が支払われるため、利回りが高い時期を見極めることも大切です。
なお、本記事執筆段階（2024年1月23日正午）において、例えばアメリカ10年国債の利回りは4.1%程度と、かなり高い水準にあります。
アメリカでは今後の利下げ予想が優勢となっており、やはり金利動向は常にチェックしておくことが必要といえるでしょう。
まとめ
外国債券は利回りの高さから、人気の高い投資商品となっています。特に、安定運用を好む方や、定期的なインカムゲインを望む方にとっては魅力的な商品といえるでしょう。
ただし、外国債券には特有のデメリットもあるのが事実です。
このため、メリット・デメリットを知ったうえで、投資を検討することが大切です。
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