皆さん、こんにちは。株式会社ウェルスパートナー代表の世古口です。
目次
はじめに
本日のテーマは、「不動産投資で成功する会社オーナーの特徴」です。会社オーナーの皆様においても、不動産投資は金融投資と同じくらい実践されている方が多いです。資産全体に占める割合としても、金融資産が半分だとしたら、もう半分は実物資産の不動産があってもよいと私自身も考えています。そのように考えている会社オーナーが多く、不動産投資を実践される方が多いです。今回は、私たちが多くの会社オーナーの不動産投資のお手伝いをさせていただいてきた経験から、不動産投資で成功されている会社オーナーの特徴について分かりやすくご説明できればと思います。
不動産投資の基本的な仕組み
不動産投資の基本的な考え方を簡単にお伝えします。
不動産投資の場合、金融機関から借入をするケースが多いと思います。金融機関から融資を受け、そこに自己資本をプラスして不動産を購入します。その不動産がレジデンスであれば、入居者に貸して家賃を受け取り、その家賃を使って毎月の借入を金融機関に返済し、オーナーに残った資金がキャッシュフローになります。また、毎月金融機関に返済していくのですが、その中には借入元本の返済もありますので、基本的には借入の元本が減って純資産が増えていきます。不動産を持っている間はインフレ対策になっていますので、物価が上がっている時は物価上昇についていける可能性が高いです。なおかつ、インカムゲイン(家賃収入)が勝手に入ってきますので、生活費等自由に使えます。そのようなさまざまなメリットがあることによって、不動産投資は行う方が多い投資になっているのです。
不動産投資で成功する会社オーナーの特徴
「不動産投資で成功する会社オーナーの特徴」をお伝えします。
特徴1)利回りが低くても好立地物件で投資リスク軽減
件に投資することによって投資リスクを減らしたい会社オーナーが多く、そのような投資をしている方は成功しているケースが多く見られます。物件の立地に関しては、好立地になればなるほど利回りが低くなります。立地が悪くなればなるほど物件の利回りが上がるので、例えると、コインの裏表になっていると言えます。金融投資で言うと債券と同じようなものです。リスクが低い米国債のような債券ほど利回りが低く、格付けが低い(倒産するリスクが高い)債券ほど利回りが高くなっています。それと似たようなイメージです。多くの会社オーナーは、本業でかなり高リスクなことをしているので、事業以外の個人的な投資や資産管理会社における投資に関しては、あまりリスクを取らずに低リスクで行っていきたい方が非常に多いので、利回りが低くても好立地物件に投資したい方が非常に多いのではないかと思います。利回りよりも資産性を重視し、インフレ対策・相続対策などのメリットを選んで投資されている方が多いのではないでしょうか。
では、具体的に投資リスクとはどのようなことを指すのでしょうか。まずは「空室期間のリスク」があります。好立地な物件ほど空室がすぐに埋まる可能性が高いです。空室になった後にどれぐらいの早さで埋まるかがポイントで、好立地物件ほど家賃が下がりません。物件が古くなると基本的に家賃は下がっていきますが、むしろインフレの方が勝って家賃が上がっていく可能性が高いです。あとは「流動性」です。いざという時に売却する際は、不動産は基本的に流動性が低く、立地が悪い物件ほどなかなか売れなかったり、売ろうとすると足元を見られたりします。好立地物件であれば、買った時よりそれほど価格が下がらず、かなり素早く変わらずに売却できる可能性が高いです。好立地な物件に投資することによって、このような投資リスクを低減することができます。そのような面から、会社オーナーは利回りが低くても好立地な物件に投資するケースが多いのではないかと思います。
特徴2)築10年以内の物件に投資することで、修繕や管理の手間を減らす
築が浅い物件に投資している方が多いと思います。具体的には、築10年以内の物件に投資することで、修繕や管理の手間を減らす方が多いです。先ほどお伝えしたように、会社オーナーの特徴として、本業の事業に忙殺されている方が多いので、そのようなことを考慮すると、物件の修繕・管理に手間や工数がかかる古い物件を避けた方が経済合理性が高いと考え、比較的新しい物件に投資する会社オーナーが多いと推察します。そのような築浅の物件に投資することで、ほとんど手間や工数をかけず本業に集中できますので、不動産投資自体がストレスにならず、精神的・実態的に上手くいっている方が多いのではないでしょうか。
特徴3)借入は富裕層・会社オーナー向けの特別優遇レートを目指す
最初のお話で、不動産投資は借入を使って投資することが多いとお伝えしました。不動産投資で成功している会社オーナーは、借入の条件にものすごく拘る方が多いと思います。物件の利回りに関しては、結局、立地との兼ね合いですから、立地が良ければ良いほど利回りが低くなるのは分かっている話です。一概に利回りが高い・低いとは言えませんが、借入の金利は高い・低いという絶対の数値が決まっています。金利は低ければ低いほど良いことは間違いないので、借入の金利条件に拘る方が多いのでしょう。不動産ローンを提供している金融機関はたくさんありますので、その中でも特に富裕層・会社オーナー向けに特別優遇レートを提供している金融機関もありますので、そのような金融機関を探し、良い条件の特別レートで借入することを目指して投資している会社オーナーが成功しているケースが多いと思います。
今は低金利ですので、富裕層の会社オーナーの場合、0.7%~1%の金利で借入している方もいますし、最も良い借入条件の場合は、金利0.5%~0.6%という方も実際にいらっしゃいます。この程度金利コストを抑えられると、仮に、表面利回りが4.5%の物件に投資したとしても、借入金利との差で4%程度の利回りのインカムゲインになります。不動産投資は利回りに投資するものですから、投資利回りと借入金利の差だけを考えても、不動産投資が成功する可能性が高まってきます。実際に、借入に拘って投資している会社オーナーの方が、不動産投資で成功している可能性は高いと言えるでしょう。
特徴4)投資主体(個人・事業者・持株会社)を最適選択
最後は投資主体です。これも極めて重要です。会社オーナーの場合、ご本人が個人で投資する場合、オーナーをしている事業会社で投資する場合、持株会社で投資する場合、事業会社とは関係なく保有している資産管理会社で投資する場合など、投資主体の選択肢は多いです。選択する投資主体によって税金が変わってきます。個人の場合は所得税、会社の場合は法人税です。会社で投資した方が良いケースが多く見られるため、法人で投資することが多いですが、会社オーナーの状況によっては個人で投資する方が良い場合もあります。
また、相続税は個人と法人では相続に対するインパクトが全く違います。不動産投資の場合、相続税評価が大幅に下がりますので、法人で投資した場合、相続的にあまりインパクトがない会社で投資してしまうこともあります。ですから、相続的な効果がしっかりと取れる法人で投資するか、もしくは個人で投資する方が良い場合があるのです。それ以外に、会社オーナーの年齢によっても変わってきます。不動産投資の場合、最適な投資主体の選定や投資の形が結構難しいです。しっかりと検証し、専門家や税理士の先生に相談しながら決定している会社オーナーは、税金の効果が大きく変わってきますので、成功している方が多い印象です。
本日は「不動産投資で成功する会社オーナーの特徴」という内容でお届けさせて頂きました。
株式会社ウェルス・パートナー
代表取締役 世古口 俊介
2005年4月に日興コーディアル証券(現・SMBC日興証券)に新卒で入社し、プライベート・バンキング本部にて富裕層向けの証券営業に従事。その後、三菱UFJメリルリンチPB証券(現・三菱UFJモルガンスタンレーPB証券)を経て2009年8月、クレディ・スイスのプライベートバンキング本部の立ち上げに参画し、同社の成長に貢献。同社同部門のプライベートバンカーとして、最年少でヴァイス・プレジデントに昇格、2016年5月に退職。
2016年10月に株式会社ウェルス・パートナーを設立し、代表に就任。超富裕層のコンサルティングを行い1人での最高預かり残高は400億円。書籍出版や各種メディアへの寄稿、登録者1万人超のYouTubeチャンネル「世古口俊介の資産運用アカデミー」での情報発信を通じて日本人の資産形成に貢献。医師向けサイトm3.comのDoctors LIFESTYLEマネー部門の連載ランキング人気1位。
メディア掲載情報:「m3.com」「ZUU online」「MONEY zine」「マネー現代」でコラムを連載中