本日のテーマは、富裕層の都内1頭RCマンション最新投資事例でといった内容をお届けさせていただきたいと思います。
富裕層の方が今年よく投資されている都内の一棟RCマンション。
当社お客様の投資事例ををご紹介させていただきます。皆さんも不動産投資の参考にして いただければと思います。
目次
投資物件について
まずはどのような物件に投資したのか、投資物件の概要についてお伝えしていきたいと思います。
立地
立地に関しては東京都の港区ということでかなり好立地な物件でございます。
港区の中でもかなり人気で賃貸需要も高く、徒歩6〜7分ぐらいの立地ですので、かなり効率の良い物件となります。
建物・築年数・表面利回り
一棟のマンションでRCという一番丈夫な作りのマンションになります。
築年数は6年、表面利回りは4.5%となります。表面利回りとは賃料をその物件価格で割った利回りです。
この表面利回りから管理費や諸々の費用を引いた場合の実質利回りは3.8%になっています。
物件金額・借入条件
物件金額はちょうど4億円ぐらいになります。土地と建物割合が半々で2億ずつとなっています。今回融資を利用しており、借入金額が2億円ということで物件金額4億円に対して半分の借り入れで通しており、もう半分は手元の資金で投資しているという形になってます。
借入の金利は0.6%で、借入期間30年という形になっています。自己資金は2億とお伝えしましたが、諸費用とか初期費用がありますのでそれを入れて2億1740万ということになっております。
これが投資していただいた物件の投資概念物件の概要ということになっております。
損益・キャッシュフローシュミレーション
この物件に投資した時の損益とキャッシュフローのシミュレーションをし、それを見てこの物件投資の経済合理性が高いか、ご自身の考えにあっているかなどの試算になりますのでご参考に見ていただければと思います。
投資年数1年から15年までの売上や費用、あとは想定の利益をシミュレーションしています。
初年度は初期費用とかもありますので、まずは投資年数というと2年、この物件と築年数7年のところの縦列を見ていただければと思います。
*利益に対する税金を考慮しておりません。
*利回りや投資成功を保証するものではありません。
*税引後CFは法人税率30%で試算
売上
重要なところは、「売上」がどのぐらいかを試算しています。
想定時の賃料が1800万あって、そこから空室率や家賃の下落も毎年少しずつあると想定して、満室想定の家賃から差っ引きます。1728万というのが年間の家賃の想定になります。
費用
その下の「費用」になります。年間の費用になると、これ2260万と書いてありますが、内訳としては「固定運営費」があり、税金とか保険料を除いた固定費になります。これは建物管理費や修繕積立の想定費用です。あとは収益の代行手数料とかそういうものが毎年かかる費用ですので、それが176万かかると毎年想定をします。
その下の「固定運営管理費」っていうのは税金や保険料に関するもので、固定資産税や都市計画税、保険料などがかかり毎年80万です。主な固定費になります。
あとは借入金の利子であったりも損失になりますので、それが110万発生します。
「減価償却費」がありまして投資建物が劣化していくとそれを費用に計上していきますのでそれが800万です。
想定損益
2年目の想定の損益で言うと、その売上から費用1260万円引いたその利益が460万で年間発生します。これが 毎年だいたい続いていくイメージです。
これが不動産投資による毎年得ることができるこの物件から発生する利益と売上から費用を引いた利益ということになるわけです。
この損益と利益とキャッシュフローが少し異なってまして、この損益には減価償却の費用を入れるのですが、キャッシュフローには入れなかったりと若干異なってきます。
利益が460万ですが、その利益から計算された税金などを最後差っ引いたキャッシュフローが手元に実際にその投資物件に投資としたことによって発生する収入や残るキャッシュ フローがどれぐらいかというと、表の一番下にある税引き後キャッシュフローが620万になります。損益で言うと毎年460万ぐらい発生して税引き後のキャッシュフローだとだいたい620万発生します。これが単年ベースの損益キャッシュフローシミュレーションです。
この表は15年後と長期でシミュレーションしていますが、このシミュレーションを見るときの試算の確認ポイントはどこかというと、いくつかあります。
1つ目が最初の方でご説明した「売上」の中の家賃収入から差し引いく空室率や家賃下落が結構大事です。空室率というのは4%でシミュレーションします。1年間の間で4%ぐらいは空室になってる可能性があると想定してます。
次に家賃下落は毎年0.5%して下落すると想定をします。そんなことはない可能性は高いですが、そのぐらいのリスクはあるとあらかじめこうマイナス面として捉えておくわけです。
2つ目のポイントは減価償却の設備部分っていうのがありまして 、減価償却がだいたい2年目の時にお伝えしたように800万毎年損失として計上されます。実はここの800万円の減価償却が計上できるのは投資年数で言うと10年目までになります。11年目以降は400万ぐらい減価償却が減り、その減価償却の損失がだいたい400万ぐらいに減って390万円になってますね。
これが何かというとこの不動産の建物に含まれる設備部分の償却がこの10年目までに終わり、11年目以降はそれがなくなり償却が少なくなっています。償却が少なくなって何が変わるかっていうところなんですが、1番下の税引後のキャッシュフローで減価償却が減るとその分税金が増えるということになります。税引後のキャッシュフローは悪くなるわけです。
この資産だと10年目の税引きキャッシュフローというのは560万プラスですが、11年目は450万プラスということになっていますので、税引き後キャッシュフローでいうと10年目と11年目で100万ぐらい減っているわけです。
この100万円減った状態がそれ以降続くわけにはなりますので、この物件投資のキャッシュ フローの大きな変化ということでここはあらかじめ認識をしておく必要があるわけです。
そういったところで、売却のタイミングなどの検討も入ってくるので、このキャッシュフローが大幅に変わるタイミングで売却を検討するとかということを考えるわけです。
あとは、投資年数が15年目の時(築年数20年)にこの物件を売却したとすると、建物の部分の減価償却が進んでいますので、最初2億円だったこの不動産の物件の建物部分がどんどん償却されていき、表の一番右下ぐらいにある1億円ぐらいになっています。
そのため15年後のこの物件の簿価っていうのは3億円になっています。この物件を3億円で売却できたとしたらプラマイゼロなので税金は発生しないですが、こういう物件の価格はそんなに大きくは下がりません。むしろ上がってる可能性が高いと思います。
購入価格4億円と同じ価格で売却できたとしたら、簿価は3億円ですから1億円の利益が出るということになるわけです。
5億円で売却できたら2億円の利益が発生します。それぐらい利益が出て税金が発生しますので、その対応を考えておかなきゃいけないということもわかるわけです。
こういったところがこの物件の損益キャッシュフローのシミュレーションでした。
このようなところをしっかり把握した上で、ご自身の物件投資が有益であるかどうかっていうのを検討する必要があるわけです。
この物件に投資されたお客様にとってはキャッシュフローや損益っていうのは理想通りの物件でした。こういった物件に投資しながら利益とキャッシュフローを得ていき、最終的には減価償却、建物分の減価償却が終わったタイミングの9年目、10年目で売却をすることによって 購入した価格と同じぐらいで売却できました。7000〜8000万ぐらいの利益が発生しますので、そういった物件投資を想定して投資をしたという形になっております。
まとめ
今回の富裕層の都内一棟RCマンション最新投資事例ということでポイントを最後にまとめてお伝えしたいと思います。ポイントは4つあります。
希少性が高い掘り出し物件を即断即決
今回の物件については希少性が高い掘り出し物件でした。かなり条件がレアで好条件でした。一棟RCで港区で4億円、表面利回り4.5%の物件は実は今なかなかありません。
このような物件に投資したいっていうご希望を頂いていたのですが、 なかなかこういう物件はないとお伝えしていました。結構投資するの難しいのかなと、物件になかなか行き着か ないのかなと思っていました。この方がこのような物件に関心が高く、ご自身でも調べたり私たちも毎日物件を探していました。その時にたまたまこの物件が知り合いの不動産業者から出てきたわけです。
大事だったのが物件をお伝えした時に、お客様は即断即決をしてくださいました。こういう希少性が高い物件であればあるほど、今はすぐ売れてしまいますので流動性がものすごく高いわけです。即断即決っていうのがすごく大事なポイントかなと思ってました。お客様の決断の早さとなおかつ私たちみたいな不動産会社をうまく活用していただいて成約いただいたという非常に好事例でした。
融資の条件の最適化
2つ目のポイントが融資と条件です。
物件概要で借入の金利が0.6%というふうにお伝えさせていただきましたが、実はこちらのお客様は他の物件にも投資をしていて、その時の借入金利は0.8%で不動産に投資をしてきました。また、お客様が既にお付き合いがあるメインバンクが不動産融資に力を入れ出すというタイミングで、私たちからメンバンクに交渉をし、既存の借入金利よりも低い金利で融資を実行することができてより好条件で融資を組むことができたました。
厳しめに損益計算を行う
シミュレーションのところでお伝えさせていただいた空室率4%と家賃下落率0.5%の想定でしたが、都内の物件だと大体これぐらいでシミュレーションをすることが多いです。
しかし、高リッチ物件ですから実際にこんなにこれぐらい空室や家賃が下落したりということはないと思いますが、こういうシミュレーションは厳しめにした方がいいというふうに思います。
想定よりもキャッシュフローが悪くなった時に、あらかじめ心の準備などができますので、できるだけでどのくらい立地が良くていい物件だったとしても、シミュレーションというのはこういう風に厳しめに具体的な数字を持ってしていくというのが大事なのかなと思います。
不動産売却のタイミング
売却のタイミングの想定としてはだいたいこの投資した後の8〜9年後です。この物件の築年数で言うとだいたい13年目から10年目ぐらいだった時に売却したいとのことでした。その理由としてはこの建物の設備部分の償却です。これがお伝えした通り10年目になくなりますので、11年目から税コストが増えるわけです。そういった理由から10年目までには売却したいというところと、あとは大規模修繕が15年目以降に発生するかと思いますので、その前に売却したいということでした。
想定でこの物件に投資しているので、もう投資する前から大体売却する時期を考えることができます。設備償却等や大規模修繕がある前なので8〜9年投資をしてから売却するというのがベストタイミングかなと思います。
しかし、この売却のタイミングですが 絶対にいいとはいいうわけではなく、その方の投資の目的や考え方にもよりますのでその点ご理解いただければと思います。
本日は 富裕層の都内一頭をRCマンション最新 投資事例という内容でお届けさせていただきました。
株式会社ウェルス・パートナー
代表取締役 世古口 俊介
2005年4月に日興コーディアル証券(現・SMBC日興証券)に新卒で入社し、プライベート・バンキング本部にて富裕層向けの証券営業に従事。その後、三菱UFJメリルリンチPB証券(現・三菱UFJモルガンスタンレーPB証券)を経て2009年8月、クレディ・スイスのプライベートバンキング本部の立ち上げに参画し、同社の成長に貢献。同社同部門のプライベートバンカーとして、最年少でヴァイス・プレジデントに昇格、2016年5月に退職。
2016年10月に株式会社ウェルス・パートナーを設立し、代表に就任。超富裕層のコンサルティングを行い1人での最高預かり残高は400億円。書籍出版や各種メディアへの寄稿、登録者1万人超のYouTubeチャンネル「世古口俊介の資産運用アカデミー」での情報発信を通じて日本人の資産形成に貢献。医師向けサイトm3.comのDoctors LIFESTYLEマネー部門の連載ランキング人気1位。
メディア掲載情報:「m3.com」「ZUU online」「MONEY zine」「マネー現代」でコラムを連載中