債券とは
債券は投資を必要としている国や企業が発行体となり、投資家に販売する金融商品です。債券を買った投資家は定期的に利子を受け取ることができ、債券が満期を迎えると発行時に支払った金額をそのまま受け取れます。債券投資は株式投資に比べると資産を失うリスクが低く、世界的に高金利の情勢が続いていることから、海外の富裕層を中心に注目を集めています。
富裕層が購入すべき債券とは
債券は富裕層の資産を守る目的で積極的に活用されている金融商品です。債券が富裕層に人気を集めている理由は株式投資と債券投資の性質が大きく異なることが根本にあります。株式投資は元本となる資産を大きく失うリスクはあるものの、短期間で資産を倍増させることも可能です。
債券投資は債券が満期になるまでの間の利子によって利益をあげる金融商品なので、株式投資に比べると短期間で資産を増やすことは難しいですが、資産を大きく失うリスクがありません。
富裕層の場合は、既に潤沢な資産を保有していることが多いため、資産が減るリスクを背負ってまで株式投資を選ぶことは少ないです。逆に一定以上の利回りが期待できる債券に投資をすれば、利子だけで生活費を捻出することも可能です。
富裕層に人気の債券投資
富裕層向けの債券投資では、持っている金融資産の60〜80%を債券に投資する運用方法が多いです。富裕層は少ない利回りで、リスクを最低限まで抑えたいというニーズが多いため、創業年数が長く格付けも上位に位置する大企業の債券が人気を集めています。格付けの高い大企業の債券はリスクも少ないため3つ程度の銘柄に分けて所有すれば、必要以上に分散投資を行う必要もありません。
高利回りが期待できる債券
4〜5%の利回りで債券を運用したい富裕層に人気の運用方法が、債券レバレッジです。債券レバレッジはリスクの低い債券に投資を行い、購入した債券を担保に借入を行い、借入金を利用してさらに債券を購入するというものです。
具体的な事例を上げると3億円で銘柄を分散させた年利5〜6%の債券を運用します。購入した債券を担保に1億円の借入を行い、さらに分散された銘柄の年利5%〜6%の債券を運用します。1億円の債券は借入を行った際の金利がかかるため、年利5%〜6%から1%の金利を引いた4%〜5%が実質的な利益となります。
債券レバレッジのメリットは、格付けの高い社債に分散して投資をするため、少ないリスクのままリターンを大きくできます。利回りが上昇すれば7〜8%のリターンが期待できるため、国内外の多くの富裕層が活用しています。
プライベートバンクは超富裕層にどんな債券提案をしているのか(h2)
超富裕層の中には資産運用をプライベートバンクに依頼していることも多いです。プライベートバンクの金融商品の中には、まとまった金額を投資しなければいけないハイブリッド証券や複数の商品を組み合わせた仕組債などが用意されています。
しかし、特別な金融商品にすべてを投資するのではなく、年利2~4%前後を確保できるようなリスクを抑えた金融商品が提案されることも多く、超富裕層の間でも債券投資は人気を集めています。
まとめ
海外の富裕層の間ではリスクを抑えつつ安定した利回りが期待できる債券投資が人気を集めており、高金利が続いている背景もあり今後更なる注目を集めることになりそうです。債券投資は日本ではまだまだ浸透してない金融商品ではありますが、デフレが続き預貯金の価値が下がっている情勢を見ていくと、富裕層の資産運用の一つとして徐々に浸透していくことになりそうです。