目次
はじめに
債券への投資や資産運用する際は債券取引の仕組みを知っておくことが重要です。
債券取引の流れを知らないと「債券に投資したいけど、まず何をすべきか」「債券で資産運用したいが、どのような流れで投資すればいいのか」と困ってしまいます。債券の投資や運用をするなら基本的な債券取引の仕組みを知っておきましょう。
この記事では債券取引の仕組みについて分かりやすく解説します。これから債券取引をしたいと考えている方は、この記事を読めば基本的な取引の仕組みを理解できます。
債券とは
債券は金融商品の一種です。
株式や投資信託に並ぶ代表的な金融商品のひとつですが、他金融商品とは違った特徴を持っています。
債券取引とは何か
債券取引とは「債券に投資すること」や「債券を売買すること」など、金融商品である債券を取引すること全般を意味します。債券に100万円投資することは広義的には債券取引です。
また、すでに債券を保有しており、償還日までの間に市場で債券を売却することも債券取引の一種になります。
債券の特徴
債券には3つの特徴があります。
・投資した金額を償還日に返還してもらえる
・金利によって償還日までの利息を受け取れる
・期間の途中でも売却できる
債券は投資した元手を約束の償還日に返還してもらえるという特徴があります。2023年2月22日が償還日で投資したのが100万円であれば、この日付に100万円返還されるという仕組みです。
債券は投資した元手と金利、保有期間に応じて償還日までに間に利息を受け取れるという特徴もあります。
この他に、債券には途中売却できるという特徴もあります。償還日が2023年2月22日でも、必ず償還日まで所有しなければならないわけではありません。期間の途中でも市場で売却可能です。投資した金額が100万円で市場価格が110万円であれば10万円の売却益を得られます。
債券の格付け
債券取引にはリスクがあります。
たとえば、投資した会社や国、団体、自治体などが破綻したらどうでしょう。財政や経営が破綻しては、投資したお金を償還日に返してもらえません。
リスクを回避するためにチェックすべきポイントとしては「格付け」があります。債券の格付けが高いほど返済や利息のリスクが低くなり、格付けが低いほどリスクは高くなると判断されます。ただし、格付けが高いからといって一切リスクがないわけではありません。リスクを判断する目安のひとつだと解釈した方が良いでしょう。
債券取引の流れ
債券投資の一般的な流れは次の通りです。
・債券を購入する
・債券を管理する
・債券の価格をチェックする
・保有を続けるか売却か検討する
債券の購入
債券を購入する際は店頭取引が一般的です。
債券は市場で販売されていますので、証券会社などを通して債券を購入するわけです。
債券の市場や店頭取引と言われると難しそうな印象を受けるかもしれません。
基本的には金融商品取引業者・証券会社に投資家が「債券取引をしたい」と伝え、投資したい債券を取引するという流れになります。
債券取引する際は、
・債券の通貨
・発行している団体(国や企業など)
・利率
・利回り
・格付け
・償還日
・単価
などの要素で取引したい債券を選びます。
発行後の債券の管理
債券取引の後は債券管理の事務を行う必要があります。
たとえば、債券は償還日までの保有期間に利息を受け取ることが可能です。債券を所有していれば利息の受け取りに関する手続きや事務を行う必要があります。さらに、利息などの利益があれば税金がかかります。税金関係の手続きも行わなければいけません。
このような債券保有中の事務は基本的に金融商品取引業者・証券会社などが代わってくれますが、所有している以上は管理事務に参加する必要があります。
日本証券業協会 投資の時間「債券投資にかかる税金って?」
債券の価格と金利の関係
債券の価格は保有期間中に上下します。
債券は基本的に金利が上がれば価格が下がり、金利が下がれば価格が上がるのです。債券に投資した後は価格をチェックし、「保有か」「売却か」などを判断する必要があります。
債券の利率と利回り
債券の総合的な利益である利回りは、
・残存期間
・債券価格
・表面利率
の3つで判断できます。
債券価格は常に変動するため、利回りを判断するためにも常にチェックしておくことが重要です。
債券価格を知りたい場合は債券市場の状況などを確認してみるといいでしょう。分からないことがあれば専門家に尋ねることも重要です。
まとめ
債券取引の仕組みは債券選びや売買、税金の手続きなど細かなポイントが多いという特徴があります。
「難しそうだ」と感じるかもしれませんが、IFAなどのプロに相談しながら取引を進めることも可能です。金融商品選びについて相談することもできますので、ぜひ専門家を活用してはいかがでしょう。
債券投資をするなら、まずはプロへの相談をおすすめします。
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