2022
07/20
資産運用入門

資産運用や投資では「ラップ口座」という名前を耳にする機会があるのではないでしょうか。

ラップ口座とはどのような口座のことなのでしょうか。ラップ口座の意味やメリット、デメリット、資産運用や投資との関係性について説明します。

ラップ口座とは

ラップ口座とは顧客が証券会社や銀行などの金融機関に投資、資産運用を一任する口座のことです。投資信託を主な投資、資産運用の対象にするタイプをファンドラップと言います。

証券会社などの金融機関で資産運用や投資をする場合、口座を契約して顧客自身が投資信託や株式、債券などを選んで資産運用や投資をします。口座の管理も基本的に顧客自身です。

ラップ口座は証券会社などの金融機関に口座を作ることは同じですが、資産運用や投資は金融機関に一任します。
顧客は証券会社などの金融機関に投資の方針や目的を伝え、実際の資産運用や投資、ポートフォリオの見直しなどは金融機関側が行ないます。

口座作成後の投資や資産運用は証券会社などに一任する口座がラップ口座です。

ラップ口座を使う上で知っておくべき3つのこと

ラップ口座にはメリットとデメリットがあります。口座開設から資産運用や投資をするまでの流れも併せて解説します。

メリット

ラップ口座のメリットは資産運用や投資をプロに一任できるという点です。

投資信託や株式、債券にはいろいろな種類があります。顧客自身で運用や投資をする場合、運用や投資の対象にする金融商品を自分で選ばなければいけません。

ラップ口座なら専門知識を持った金融機関の担当に方針や目的に合った運用や投資を任せることが可能です。顧客は報告を受けるだけです。

「資産運用の勉強や情報収集が面倒だ」「運用や投資に時間と労力を割きたくない」「初心者なのでどの金融商品を選んだらいいか分からない」という顧客でも、資産運用や投資をしやすくなります。

また、資産運用や投資を一任できるという点で、金融機関というプロのノウハウや知識を活用できるというメリットもあります。

デメリット

ラップ口座のデメリットは顧客自身が運用、投資する金融商品を選べない点や必ず運用成績が良くなるわけではないという点、ラップ口座の開始に必要な金額が比較的高額であるという点です。

ラップ口座は資産運用や投資を金融機関に一任します。
金融商品によってかかる手数料は違います。運用や投資を一任された金融機関側が手数料の高い金融商品を選ぶことも少なくないため、運用や投資にかかる費用が割高になりがちです。専門的なアドバイスを受けながら自分で金融商品を選びたい方や、自分が主導で売買をしたい方には不向きです。

運用や投資を金融機関に一任したからといって運用成績が必ず良くなるとは限りません。
株式や投資信託などの金融商品に元本保証はありません。
元本が減ってしまうリスクや価格変動リスク、債券においてはデフォルトリスクなどもあることは考えておいた方がいいでしょう。

ラップ口座はあくまで金融機関が「代わりにやってくれる」サービスです。元本保証や運用、投資の成功が保証されているサービスではないと理解した上で利用する必要があります。

ラップ口座の開始金額は金融機関により異なります。契約のために300万円や500万円など 、ある程度まとまった金額が必要になる金融機関もあります。ラップ口座を利用する金融機関の最低金額に従わなければいけません。

プロセス

ラップ口座を始めるときは、まずは資産運用や投資の方針や目的、リスク許容度などのヒアリングをします。
ヒアリング内容に沿って金融機関側から投資や資産運用プランの提案を受け、納得したら契約になります。

契約後はヒアリングと提案の内容にしたがって金融機関が投資や運用を行ない、一定期間ごとに状況を報告するという流れです。

ラップ口座と資産運用との関係性

ラップ口座は金融機関の専門知識とノウハウを資産運用や投資に活かせるため、富裕層の資産運用を中心によく使われ残高を伸ばしました。しかし、2018年度は伸びが鈍化し、2019年度には残高が減少しています。

プロの知識やノウハウを利用できるサービスにはIFAなどもあります。
ラップ口座の伸びの鈍化や残高の減少は、こうした他サービスが伸びてきた影響もあるのではないかと言われています。

富裕層が資産運用にプロの専門知識とノウハウを活かせるサービスはラップ口座だけではないということです。

ラップ口座と投資実態との関係性

ラップ口座は証券会社などの金融機関で提供しているため、投資や運用の際はその金融機関の取り扱い金融商品が中心になります。
投資において幅広い金融商品に投資したい、金融機関に関係なく投資したいという場合は、ラップ口座だと難しいと言えるでしょう。

プロの専門知識やノウハウを利用できるサービスとしてはIFAがあります。

IFAとは特定の金融機関に所属しない資産運用アドバイザーのことです。
IFAは金融機関の垣根を超えて幅広い金融商品を扱えるため、投資の方針や目的、リスクの考え方によって使い分けた方がいいでしょう。

まとめ

ラップ口座は専門知識を持つ金融機関が運用や投資をしてくれるという点でメリットがあります。
しかし、自分で運用や投資を決めるのではなく一任するサービスであるという点に注意が必要です。

専門知識やノウハウを利用したい場合はIFAと契約する方法もありますので、サービスを比較してニーズや目的に合った方を選ぶことが重要です。
IFAには無料相談などもあります。自分に合ったサービス選びの参考としてIFAの無料相談なども利用してみてはいかがでしょう。

本記事の著者

世古口俊介
世古口俊介 代表取締役
プロフィール
2005年4月に日興コーディアル証券(現・SMBC日興証券)に新卒で入社し、プライベート・バンキング本部にて富裕層向けの証券営業に従事。その後、三菱UFJメリルリンチPB証券(現・三菱UFJモルガンスタンレーPB証券)を経て2009年8月、クレディ・スイスのプライベートバンキング本部の立ち上げに参画し、同社の成長に貢献。同社同部門のプライベートバンカーとして、最年少でヴァイス・プレジデントに昇格、2016年5月に退職。2016年10月に株式会社ウェルス・パートナーを設立し、代表に就任。超富裕層のコンサルティングを行い1人での最高預かり残高は400億円。書籍出版や各種メディアへの寄稿、登録者3万人超のYouTubeチャンネル「世古口俊介の資産運用アカデミー」での情報発信を通じて日本人の資産形成に貢献。医師向けサイトm3.comのDoctors LIFESTYLEマネー部門の連載ランキング人気1位。
当社での役割
超富裕層顧客の資産配分と税務の最適化提案。
特に上場会社創業者の複雑な相続対策や優良未上場企業の組織再編に注力。
同社の代表として書籍の出版や日本経済新聞、週刊東洋経済、ZUUonlineなど各種メディアへの寄稿、投資教育普及のために子供向けの投資ワークショップなどを開催。

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