通常の債券よりも高利回りを誇るハイブリット証券のメリット・デメリット | 株式会社ウェルス・パートナー

通常の債券よりも高利回りを誇るハイブリット証券のメリット・デメリット

2018/12/12

資産運用

はじめに

近年、金融市場でハイブリッド証券という商品が個人富裕層の間で注目を集めています。
電気自動車とガソリン車が混合された「ハイブリッドカー」が存在するように、金融市場の中でも相互のメリットを重視した「ハイブリッド」という考え方が浸透してきています。

そもそもハイブリッド証券とは何と何のハイブリッドで、機関投資家だけでなく個人富裕層まで投資運用しているハイブリッド証券には、どんなメリットとデメリットが存在するのかご紹介します。

1.ハイブリッド証券とは?

ハイブリッド証券は、資本を意味する「株式」と負債を意味する「債券」の異なる2つの性格をもった証券のことで、ハイブリッド証券は証券の一部として取り扱われていますが、利息が支払われ満期や償還時には購入額面で償還されるという意味では通常の債券と同等です。

法律上は明確な定義はありませんが、元本および利息の支払い順位の低い劣後債や、優先的配当を受け取ることができる優先出資証券、優先株式がハイブリッド証券の代表例として挙げられます。

また、世界的な低金利と言う時代背景が追い風となり、日本でも2016 年にマイナス金利政策が導入され調達コストが低下したため、個人富裕層にとってより高い利回りを期待できるハイブリッド証券が人気を集めています。

余談ですが、投資信託協会のホームページにはハイブリッドの名が付く投資信託が150以上あるなど、個人富裕層の間にも「ハイブリッド」という言葉が浸透しています。

2.メリット

ハイブリッド証券のメリットは、同条件の社債や証券・株式と比べると高い利回りを期待できる点です。これは、一見するとほとんど通常の社債と違いはありませんが、株式としての性格を一部持っているという証券の特性に起因しています。

また、ハイブリッド証券は優先株式や一部の優先出資証券を除くほとんどが会計上は負債として計上され、発行者にとっては資本コストを抑えながら普通株式同様資本性のあるハイブリッド証券を発行することで財務の柔軟性の向上を図ることができたり、格付会社から資本性評価を格付会社との関係において資本増強という目的を達成できたり発行側と個人富裕層のニーズが一致することも高い利回りの理由の1つです。

すでに国内でも金融機関の資本強化が進んでおり、高いパフォーマンスを継続している実績から機関投資家だけでなく多くの個人富裕層がこうした証券への投資を行っています。

3.デメリット

高い利回りが魅力のハイブリッド証券ですが、どのようなリスクから形成されているかは認識しておく必要があります。まず、ハイブリッド証券は株式・社債に比べて市場流動性が低いため、発行者にネガティブなクレジットイベントがあったときは値動きが激しくなり、経営破たんした場合は返済順位が低くなります。

そして、株価の大暴落が起きた場合は、その価値は著しく低下してしまいますので、価格変動リスクのぶん利回りの少し高い債券で社債と同じレベルのリスク商品ではないことをあらかじめ肝に銘じておく必要があるでしょう。

当然、保有する発行者の企業や業界の銘柄に関する知識を持っている必要があり、吟味して株式に準ずるリスクを背負っていることを理解しておきましょう。ハイブリッド証券固有のリスクは個別性が高く、ちょうど成分比率によって味が変化するカフェのように証券として性格が異なっている点にも注意しましょう。

まとめ

ご紹介したように株式と債券を併せ持つハイブリッド証券には、劣後債・優先出資証券・優先株式などがありそれぞれの証券が発行者や企業が違うようにそれぞれ異なる性格を持っています。

より株式に近い性質から高い利回りを得ることが期待できるメリットの一方で、市場流動性リスクや経営悪化による返済順位が劣るなどのデメリットがあります。発行者の信用リスクに加えて、ハイブリッド証券固有のリスクが上乗せされている点も踏まえて是非、購入前に充分にリスクに見合った利回りであるか今一度確認しておきましょう。

また、ハイブリッド証券に興味を持った方はご自分の信頼できる企業であるか発行者であるか調べてみましょう。


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