1.はじめに
不動産投資は富裕層にとって有効な資産活用手段のひとつです。特に都内のマンションは人気のある投資対象となっています。「株」、「債券」、「投資信託」等様々な投資対象がある中で、富裕層はなぜ都内のマンションに投資をするのか、マンション投資の魅力について解説いたします。
2.家賃収入が安定している
株の配当に比べて不動産投資の家賃は変動が少ないため、安定的に家賃収入を得る事が可能です。しかし、不動産投資にも大きなリスクがあります。それは保有している不動産が長く空室状態になってしまうことです。即ち不動産投資成功の鍵は「空室にしないこと」であるといえます。
マンションに代表される住宅用の不動産はオフィスや商業ビル系の不動産よりも景気の影響を受けにくいという特徴があります。
オフィス不動産や商業不動産は景気後退により需要が減りますが、居住用不動産は景気によって需要が無くなることは無いからです。特に都内は人口が多いため空室率が低い水準で長年推移しており、現在の超低金利環境下では安定した家賃収入を得ることができる魅力的な投資対象と言えるでしょう。
3.相続税対策になる
現金を不動産に変えることで家賃収入を得られるうえに、相続税の節税にもつながります。
不動産の価値には様々な評価基準がありますが、市場で流通している売買価格よりも相続税評価額の方が低いことがほとんどです。一般的に相続税評価額は土地の場合、売買価格の80%程度、建物は建築価格の50%〜70%程度といわれています。
マンションは土地の部分が少なく、建物価格の割合が高いため現金を減らしてマンションを購入することで節税効果が高くなります。
さらに、建物の価格は第三者に賃貸することで30%控除されることとなります。
具体的に計算をしてみましょう。
【計算例】
購入価格;1億円
土地部分相続税評価額(路線価):2,400万円(時価3,000万円の80%)
建物部分相続税評価額(固定資産税評価額):3,500万円(時価7,000万円の50%)
控除額:1,050万円(第三者に賃貸することで建物価格の30%を控除)
2,400万円+3,500万円-1,050万円=4,850万円
この場合、現金からマンションに変えて賃貸することで、1億円から4,850万円(差額5,150万円)へと圧縮が可能です。
上記のように、不動産投資、特にマンションへの投資は節税効果が非常に高いため、相続税対策を検討する富裕層には大変人気があります。
4.マンションは不動産の中では換金性が高い
不動産の中では換金性が高いことも富裕層が投資対象としてマンションを選ぶ理由の一つとなっています。土地の売買には測量等の煩わしい手続きがありますが、マンションの場合は比較的簡単に売却することができるため、換金性が高いと言われています。
特に都内の人気エリアであれば相続税対策等で、購入希望者が多く、換金性が非常に高いため、安心して購入することができます。
また、賃貸中の物件でもオーナーチェンジ物件として、他の投資家に売却することができますので、売りに出す場合でも現在住んでいる方に出て行ってもらう等のトラブルを心配する必要はありません。
まとめ
都内のマンション投資の魅力についてみてきました。安定した家賃収入や相続税の節税効果が非常に高いうえに換金性も高いため、富裕層にとって魅力的な投資対象の一つと言えるでしょう。
ただし、マンションの購入は高額のお買い物になります。家賃収入等の魅力がある一方で、長く空室状態が続いてしまうと、固定資産税等の経費だけを払い続けることになるため、マンション投資にはリスクも伴います。
実際に購入する際には表面的な家賃収入や節税効果のみで購入を決めるのでは無く、信頼のおけるファイナンシャルプランナー等の専門家に相談をしてあらゆるリスクを考慮して購入した方が良いでしょう。