はじめに
新型コロナウイルスの影響で飲食店や飲み屋などが営業自粛や時短営業をしています。
新型コロナの感染リスクから、飲食店へ足を運ぶことを控えている人もいるはずです。
新型コロナが蔓延する夏場はちょうどビアガーデンの季節。
例年の8月半ばは、ビアガーデンも大盛況ではないでしょうか。
縮小してビアガーデンを営業するなど、2020年の夏はビアガーデン関連の話題も控えめという印象ではないでしょうか。
外での飲食が自粛や縮小、時短などの影響を受ける中、自宅でお酒を飲む「宅飲み」は増加傾向にあると言われています。
宅飲みにより、酒類の消費にも影響が出ました。
新型コロナ禍のお酒への影響や消費状況についてご紹介します。
日本の宅飲みブーム!お酒の消費量はどうなっているのか
新型コロナウイルスで飲食店ではなく自宅でお酒を飲む人が増え、結果的に宅飲みがお酒の消費量にも影響を与えています。
日本では2020年5月と前年同期との食品の伸びを比較すると、お酒の中でもスピリッツ系が急激に伸びていることがよくわかる結果でした。
スピリッツ系は何と199.7%も伸びています。
この他に、中国酒やリキュール系も伸びています。
スピリッツとはアルコール度数の高さが特徴の酒類のこと。
ジンやウォッカなどがスピリッツ系に該当する酒類です。
中国酒とは紹興酒などのこと。
リキュールとは、スピリッツに果物や香草の風味や甘みを加えたお酒のことです。
酒類の中でもスピリッツやリキュール、中国酒などはお店で購入しやすく、缶や瓶などの手頃なサイズが多いところも特徴になります。
宅飲みが増え、買いやすい酒類を買って帰宅する。
高アルコールの酒類は手軽に酔えることなどから、宅飲みにチョイスされる。
このような図式で格段に伸びたのかもしれません。
日本酒造でも宅飲み商品販売の動き
新型コロナによって飲食店での消費が減ったことから、日本酒造なども宅飲みに対応した商品の開発・販売に向けて動いています。
たとえば石川県や富山県の酒造などは、宅飲みで買いやすく飲みやすい小瓶や、自宅で飲み比べできる小さめの日本酒のセットなどを企画して販売しました。
小さな瓶だと、確かに宅飲み用に買いやすいかもしれません。
新型コロナウイルスに合わせて、日本の酒業界も新たな動きを見せています。
ビールは反対に売り上げが激減!コロナによる明暗
新型コロナの影響で宅飲みが増え、スピリッツ系を中心に消費や販売が増えましたが、反対に売り上げが激減した酒類があります。
ビールです。
ビールは飲食店での提供も多いため、飲食店の時短営業や自粛の影響が大きかったと考えられます。
加えて、2020年の夏はビアガーデンも例年より比較的控えめです。
これも新型コロナの影響といえるでしょう。
ビアガーデン自体は営業していても、リスクを考えて足を運ばない人もいるはずです。
一人当たりの飲酒量には限界がありますから、人が少ないとビールの消費もそれだけ減ることでしょう。
ビールについては、価格の安い他の酒類や、アルコール度数が高くても割安な商品などに顧客が流れたのではないかと度々指摘されていました。
高アルコールのチューハイなどは、近年、宅飲みをはじめとしてかなり人気があるとメディアでもよく取り上げられています。
新型コロナによって、酒類にも大きな明暗が生まれたようです。
まとめ
新型コロナの影響により飲食店が自粛や時短営業をしたり、お客さんがリスクを考えて足を運ばなくなったりしたことで、酒業界にも影響が出ています。
コロナの影響と耳にすると「業績が下がったのか」「酒類の会社が赤字になっているのだろうか」と想像しがちですが、実際は宅飲みが増えたことにより販売数や消費が伸びているということでした。
もちろん、すべての酒類や会社ではありません。
しかしながら、新型コロナが思わぬ影響を与えたという点で興味深いニュースではないでしょうか。