目次
はじめに
金融機関で金融商品を保有している方であれば、商品購入後に担当営業員から、ときおり連絡がある方もいらっしゃると思います。
そのときに、その営業担当者に対して、この担当者は信頼できると感じるときもあれば、その反対である場合もあると思います。
大切なご自身の資産の管理を任せる営業担当者を選ぶことは、とても大事です。そこで、今回は、信用できる営業担当者の見分け方に関する6つ事項について記事を書いてみます。
セールスありきの連絡しかしない
信頼してよいか疑問に感じる担当営業者は、短期的な利益に目がいきがちです。そのため、お客さまに連絡する際には、セールスの伴った勧誘の連絡ばかりになります。
これが、信頼できる担当営業者であれば、お客さまが資産を管理する上で、必要と思われる情報が手に入り次第、こまめに連絡をします。
担当営業者が、お客さまに連絡するのは、情報提供や保有商品に関するフォローが、目的のはずです。これが、短期的な利益しかみていない、営業担当者であれば、表向きは情報提供の連絡に見えて、実は新しいセールス目的の連絡が目的、というケースも少なくありません。
商品説明時に全体の相場環境の説明をしない
信用してよいか疑問に感じる担当営業者は、営業トークに一貫性がありません。
一貫性があるかどうかを考える上で参考になる点は、商品案内するときに、全体的な相場環境について、お客さまに丁寧に説明しているかどうかという点です。
担当営業者が、提案する金融商品を保有するのがいいか、しっかり説明しようと思ったら、現在の市場全体の相場環境について、説明する必要があります。その環境から考えれば、反対におすすめできない金融商品も出てくるので、セールストークに一貫性が求められるからです。
そういう説明をしないのならば、ただ個別の金融商品を「あれもいい」、「これもいい」というふうに「何でもおすすめ」になってしまいます。「ただ売りたいだけ」で本当にその商品がよいかどうか疑問に感じる担当営業者のセールストークは、ただ単に個別の金融商品のよさを語ることに終始しがちです。
投資目的をしっかりヒアリングしない
信用してよいか疑問に感じる担当営業者は、なぜ、そのお客さまに該当の金融商品が必要なのか、十分にヒアリングしません。つまり、お客さまが投資してどうなりたいのか、投資する目的のヒアリングが、おろそかになりがちです。
この点、金融機関は、お客さまに金融商品を販売する際に、投資を行う目的をヒアリングしなければならない旨が、法令で定められています。(金融商品取引法第40条第1項)
ですので、全くヒアリングしないことはあり得ないのですが、このヒアリングが形式的になりがちです。具体的には、「積極運用をしていく」、「元本の安全性を重視する」等の投資の方向性に関するヒアリングはしても、その結果、お客さまが何を実現したいか、ありたい姿までのヒアリングまでは十分に行いません。
お客さまが連絡して欲しいときに連絡がない
相場が急変した、保有商品の価格が急落した等、お客さまが資産状況を再確認するべきときにこそ、担当営業者の連絡が必要です。ですが、信用してよいか疑問に感じる担当営業者は、こういうタイミングのいいフォローがありません。
特に、相場が悪いときで、お客さまの保有している金融商品の運用成績が芳しくないときは、その傾向が顕著です。
見方を変えれば、不況のときこそ、担当営業者が本当に信頼できる人物であるかどうかが見えてきます。本当に信頼を集める営業マンは相場が悪いときも一貫してお客さまへのフォローをするものです。
連絡が不定期
担当営業者は、お客さまによってどれくらいのペースで連絡したらよいか。ある程度目安を考えて活動をしています。
そのため、担当営業者により、お客さまに連絡をするタイミングやペースはまちまちですが、信用してよいか疑問に感じる担当営業者は、長期間、お客さまに連絡をしないままにしてしまうことがあります。
その原因は、様々あるでしょうが、定期的なお客さまへのコンタクトは営業担当者としても、お客さまをよく知る機会でもありますので、それをおろそかしているのは、問題があると言わざるを得ません。
お客さまの話を聞かない
信用してよいか疑問に感じる担当営業者は、自分のセールストークや話したいことで一生懸命になるあまり、お客さまが今目の前で何を考えているか、何を知りたいと考えているのか、目が届いていないケースもあり得ます。
これは、担当営業者の経験不足にも起因する部分でもあり、比較的若い営業マンに多い傾向かもしれません。ただ、安心して資産の管理を任せるのであれば、自分の言いたいことを言えることは大前提です。
もし、このような状況にある場合は、ある程度、面談回数を重ねてみて改善が見られるか注意深く見ていく必要があるでしょう。
まとめ
上記に共通するのは、「金融商品の販売に頭がいき過ぎ」、「お客さまのことを見ていない」という部分でしょう。
担当営業者に、このような傾向がある場合で、面談を重ねる中で、はっきりとは言えないものの、それとなくご自身が感じていることを伝えてみるとよいです。営業の仕事をして