屋上やテラスを表すルーフトップという言葉をよく耳にするようになったのは、ルーフトップバーのブームの影響が大きいと言われています。そのブームの発端となったタイのバンコクを始め、世界で人気のルーフトップバーの中から、富裕層にお薦めの洗練されたバーを厳選してご紹介してまいります。
1.ロック・バー~アヤナ・リゾート&スパ/インドネシア
パリ島南部に広がる「アヤナ・リゾート&スパ」の敷地内にある海抜35mの崖の上に、2009年オープンしたまさに「オンザロック」のオープンバーです。デザインを手掛けたのは、NOBUのデザインで知られるスタジオSPINの小市泰弘氏で、ケーブルカーでアクセスした先には、全面ガラス張りの360度オーシャンビューが広がり、打ち寄せる波や音楽を聞きながらサンセットや星空の絶景が楽しめるロマンチックな空間が広がります。
国際バーコンサルタントのセバスチャン・ボンフォイ氏によるオリジナルカクテルは、地元の食材を多用し、食事はメインはなくアペロ料理を多種取り揃え、グルメなお客の舌を満足させています。
2.230フィフス・ルーフトップ・バー/アメリカ
ニューヨークで一番と言われる絶景を楽しめるルーフトップバーで、有名なナイトクラブを数件手掛けたオーナーが2006年にオープンしました。夕方4時から朝4時まで年中無休で営業し、寒い夜や極寒の冬でも防寒グッズを無料で貸し出すなどサービスも充実しています。
目の前に広がるエンパイアステートビルなどの高層ビル群の絶景は圧巻で、特に夜はライトアップでさらにロマンチックな演出が施され、リーズナブルなお値段でお酒を飲みながらNYらしい夜景を楽しむのに絶好の場所です。
3.スカイバー~ルブア・ホテル/タイ
世界の絶景レストランでご紹介済のバンコクの5つ星ホテル「ルブア」の屋上にある「シロッコ」には、ルーフトップバーブームの火付け役となった「スカイバー」があります。247mという世界一の高さを誇るホテルのバーから見下ろすバンコクの街並みやチャオプラヤ川は絶景で、映画「ハングオーバー2」のロケ地になったことでも有名です。
映画にちなんだカクテルの他オリジナルカクテルも多彩で、タイに来たら一度は足を踏み入れたいお薦めのバースポットです。
上記と同じく5つ星ホテル「ルブア」の64階にある世界で最も高いルーフトップのウィスキーバーで、有名なスコッチ・ウィスキー「シーバス・リーガル」とコラボしています。200㎡と広大なフロアから側面に突き出す構造は、豪華なヨットキャビンをイメージしており、バーカウンターのカーブも船の曲線を連想させます。
シーバスブランドのプレミアムウィスキーだけでなく、ルブア限定のオリジナルシーバスブレンドもここだけでしかいただくことができません。数々の賞を受賞したウィスキーバーを是非体験してみて下さい。
5.セ・ラ・ヴィ~マリーナ・ベイ・サンズ/シンガポール
2010年に開業し今やシンガポールのランドマークとなっている、マリーナ・ベイ・サンズの屋上にあるナイトクラブです。57階の高さからはシンガポールの町や海が360度見渡せ、3700㎡の広大なシームレスダイニングエリアの一角にクラブバー「セ・ラ・ヴィ」はあります。
ゆったりくつろげるバンケットエリアとダンスエリアがあり、最先端の音響設備を駆使する専属DJが届ける音楽にのって、ムーディでロマンチックなバー&ダンスタイムを堪能できる空間です。
6.ショロイ洞窟/スペイン
地中海西部のスペイン領バレアレス諸島にあるリゾート地の観光スポットです。先史時代の住居だった洞窟をナイトクラブに改装し、DJが発信する音楽を楽しみながら踊ったり飲んだりできるエンターテイメントの要素も備えた絶景バーです。曜日ごとにイベントが変わり、様々なライブコンサートやパフォーマンスが開催されます。
営業期間は5月~9月と限られており、入場料には一般のアルコール代金も含まれますが、高級リキュールなどは別払いになります。夕日を眺めるテラステーブルは予約も可能です。
7.ムーンバー~バンヤンツリー/タイ
バンコクの5つ星ホテル「バンヤンツリー」の61階にあるバーで、バンコクでも3大ルーフトップバーに数えられる、360度の絶景を楽しめるバーです。カウンター席の他にテーブル席もあってゆっくりくつろげ、近くにはスカイバーもあるのでラグジュアリーにハシゴも可能です。59階の入り口にてドレスコードチェックがあるので服装には注意が必要です。
8.AER~フォーシーズンズ・ホテル/インド
ムンバイのビジネス街ウォルリ地区に2008年にオープンした、世界的な高級リゾートホテル「フォー・シーズンズ」の34階にある高級バーです。南アジアで最も高いバーラウンジからは、市内のビル群とアラビア海を臨み、地元の食材を利用したムンバイキスと呼ばれる斬新なオリジナルカクテルなどを提供しています。
週末はミュージシャンやサンダース奏者によるライブ演奏など、DJの楽しい演出でエキゾチックな夜を満喫できることでしょう。
9.ババ・ネスト~スリパンワ・プーケット・リゾート/タイ
タイのプーケット南東のアンダマン海に浮かぶ島々に囲まれたパンワ岬にある高級リゾート「スリパンワ」に、2017年オープンしたプールデッキスタイルのルーフトップバーです。プールの上にあるのでそのままプールにも飛び込め、360度パノラマで絵画のような風景は訪れる人を圧倒させます。
最高級品ばかりを集めたワイン&シャンパンやカクテルを片手にタパスをつまみながら、トロピカルな水平線の世界で体の奥から寛いでみませんか?
10.レッド・スカイ~センタラ・グランド・ホテル/タイ
バンコクのサイアム地区でひときわ目立つ「センタラ・グランドホテル」の55階にある、モダンデザインなビストロ&バーです。シンガポールのラッフルズやニューヨークのミレニアム・ヒルトンなどを手掛けた、米国の会社がデザインを担当し、蓮の花をテーマとした白いアーチなど「バンコク=タイ語で天使の都」に相応しい、天空のリゾートを実現しています。
バーで出されるスナックメニューはカナダ出身のシェフ、アロン氏が創り出すタイとカナダのフュージョン料理で、240種類あるワインリストからお気に入りワインと合わせて、100万ドルの夜景を見ながらいただくのも、忘れられないバンコクの思い出となるでしょう。
11.まとめ
今回ご紹介したバーの中には「ルーフトップバー王国」タイのバーが半分を占めています。ブームの先駆けを自負するバンコクで熾烈な高層ビル群のルーフトップバー争いは、今後も客にさらなる刺激を与える場所を提供し続けてくれることでしょう。ルーフトップの醍醐味は「開放感」。日常の緊張や疲労を、お酒の力を借りながら天空に向けて思いっきり開放するのに、ルーフトップバーは理想的な環境かもしれませんね。