はじめに
「金」は世界的にその価値を認められており、世界中どこへいっても金の価値は変わらず、戦争やインフラなどから資産を守る手段としてとても有効です。
さらに、投資としても有効であることから海外富裕層を中心に大変な人気を集めています。
一方日本国内では、金に対する関心が低く、保有している方は少ないのが現状です。「金」はとても高価であるという認識から、保管方法にも気を使わなければいけないことが理由です。
ですが、「自己の資産を守る」という観点で見ればとても有効です。そこで今回は、金の魅力や売買方法、税金まで詳しく紹介します。
金投資の魅力
「金」は国際的に価値を持ち、「国際商品」とも言われています。世界中どこへ行っても同じ価値を持つ金は資産として保有することも有効とされています。
金の取引は世界中の時差を追って24時間、世界中の市場で行われているのが特徴です。
また、金取引は通常、「1トロイオンス」という単位で取引が行われており、通貨は米ドルが通常です。
そんな金投資の魅力はなんといっても「世界中で価値が認められている」という点ではないでしょうか。
各国の通貨で多額の資金を有していても、その国の状況により価値は大幅に変動してしまうものです。
それに比べて、「金」は世界中でその価値を認められており、もし仮に今後日本円の価値が0円になったとしても、金の価値は変わりません。
金の価格変動要因
金の価格の変動要因として「通貨としての側面」「商品としての側面」「国際商品としての側面」の3つであるとされています。
まずはそれぞれ詳しくみていきましょう。
通貨としての側面
「金」は世界中でその価値を認められており、世界のほとんどの国で当日の「取引価格」で金の取引を行うことができます。
つまり、世界情勢が激動し、各国が発行する通貨の信用度が低下してしまった際には、国際的にその価値が認められている金に需要が集まります。
需要が集まれば集まるほど金の価格は上昇します。これは「金」のみならず、各国の通貨も同じです。
商品としての価値
「金」を商品として見れば、その需要関係が金価格の決定要因となるのは当然です。
他の商品と同様需要が供給を上回れば金の価格は値上がりしますし、下回れば金の価格は値下がりします。
各国の世界情勢が悪化すれば世界的に価値が認められている「金」への需要が高まると先程紹介しましたが、金の需要が高まれば金の価格は上昇するということです。
国際商品としての金
世界中で取引されている国際商品の代表格が「金」です。先程も紹介しましたが金の価格は通常、「米ドル」で表示されています。
そのため、日本国内で金の取引を行う際には、金の価格のみならず「為替相場」にも注目しなければいけません。
金の価格が米ドル通貨では変動していなくても、為替相場では変動している可能性は十分にあります。
金の価格変動要因を見ながらも必ず「米ドル」の為替相場も把握しておきましょう。
金の売買方法
金の現物取引でもっともベーシックなのが金地金(いわゆる金の延べ棒)です。金地金は金地金商や証券会社、銀行などの業者で扱っています。
金地金の取引価格は業者が提示する金額で取引を行うため、小売価格と買取価格の二本立てです。
小売価格や買取価格は各業者によって若干程度異なりますが、おおよその金額は変わりません。
金の売買に伴う税金
金を保有していても「利息」はつかないため、金に係る税金は譲渡所得(値上がりによる収益)の対象となります。
なお、譲渡所得には年間で50万円の控除があるので、値上がり益が他の譲渡所得と通算して50万円以下であれば税金はかかりません。
また、金の売買による譲渡所得は総合課税の対象になり、所有期間が5年超か5年以内かによっても税額が異なります。
まとめ
今回、金の魅力や売買方法、税金などについて紹介しました。
金は投資としてのみならず、資産を守る目的としても有効であると紹介しました。ただ、あくまでも「投資」であることを忘れてはいけません。
金の価値が下落した際に売ってしまえば、損失を抱える可能性も十分にあります。金は魅力の多い商品であることは事実ですが、売買を行う時期には十分に注意しましょう。