【経営者インタビュー NO.1】利益成長率50%!クルーズ・船旅に特化して上場を果たしたベストワンドットコムの今後の成長戦略とは?〜株式会社ベストワンドットコム 代表取締役社長 澤田秀太氏〜

旅行業界の中でクルーズ・船旅に特化して上場、業界内で拡大を狙う(企業PR/IR)

「船の上から眺める景色は地上とは違って見えます。私が好きなのは地平線の向こうに消えていく夕陽。360度海に囲まれた船上で見るとドラマチックで感動的です」と、船旅の魅力を語る澤田秀太氏。

同氏が経営する株式会社ベストワンドットコムは、クルーズ旅行・船旅に特化したトラベルエージェントとして成長を続け、2018年に上場。

事業内容や今後の成長戦略、経営者としての心構えなどについてお聞きしました。また、ご自身が資産家でもある同氏に、お金に対する考え方についても伺っています。

市場拡大しつつあるクルーズ旅行に特化

Q.株式会社ベストワンドットコムは、どのような会社ですか?

クルーズ旅行と船旅に特化したトラベルエージェント(旅行代理店)です。店舗をもたずオンラインで集客しています。設立は2005年9月。ベンチャー企業としては社歴が長く、創業からのノウハウや知識の蓄積が顧客からの信頼につながっています。

顧客数は創業時から増え続け、売上高・利益ともに右肩上がりで伸びてきています。旅行業界の中では粗利益が高いニッチなマーケットで、直近の成長率は5年で売上高が平均35%前後、利益が平均50%前後。2018年4月には東証マザーズに上場しました。

Q.日本におけるクルーズ市場の動向は?

世界市場は、ここ10年で4〜5%増加し、年間の利用者数約2500万人と巨大なマーケットになっているのに比べると、日本人のクルーズ利用者数は2017年過去最高の約33万人。とはいえ日本のマーケットは海外の100分の1近い規模というのが現状です。

それでも、ここ5年ほどで利用者数は1.5倍に増加し、少しずつ認知度が高まってきています。これまでの主力は外国の港から港へ運行して地中海やエーゲ海などを周遊する海外発着のクルーズでしたが、最近は「外国船が日本発着で運行するコース*」が増えてきました。

神戸や横浜から出航して韓国・台湾・ロシアなどいずれかを巡り、日本の港に戻ってくるというもので、気軽に乗れる利点があり、当社の業績への追い風にもなっています。

Q.澤田社長が考えるクルーズの魅力は?

クルーズ船は移動ホテルのようなもので、ジャグジーやカジノがあったり、地上の旅行とはまた違う非日常体験。旅先へ移動しながら船上でのエンターテイメントを好きなだけ楽しめます。また、何となく敷居が高いように感じる人が多いようですが、そういったイメージとは逆に、気軽さがクルーズの大きな魅力の1つだと思います。

当社では特に、集客のトレンドは、1週間から10日前後の連休を利用してカジュアルなクルーズに乗船するというもの。
年齢は20代から60代前半くらいの現役世代です。シニアの富裕層ばかりが利用しているイメージがあるかもしれませんが、そんなことはありません。

インターネットを通して幅広くアプローチしていますので、忙しいビジネスマンを含め、働いている人が少しお休みをとって、船で一人の時間を楽しんだり、ご夫婦やご家族皆さんで過ごされたりしています。

Q.今後の事業プランについて聞かせてください。

船旅は、ここ数年でかなり日本にも浸透してきていることと、世界の船会社が日本のクルーズマーケット拡大に向けた投資を盛んに行ったり、国や地方自治体が港のインフラ整備を進めたりしているところをみると、今後も拡大するマーケットとみていいでしょう。

100万人市場を目指し、業界の拡大に向けて当社も貢献していくことを事業の根幹としています。

その上で、事業の第2・第3の柱をつくる計画を進めているところです。そのために、まず昨年12月に京都の旅館を購入しました。負債付きでしたが、運営は堅調です。宿泊業は安定的な収入が見込めますし、かつクルーズのお客様に利用してもらえるように港のある大都市圏で今後も買収を進めていきます。これが第2の柱。

また、第3の柱として、旅行会社や航空券、インバウンド関連など、旅行業界でM&Aできるところがあれば参入していく予定です。

先行して行なった旅館の買収には手応えがありますので、あまり大きなリスクをとらないように時間をかけて手堅く進めつつ、今後も積極的にやっていきたいと考えています。

事業をやりたいという思いは学生時代から

Q.いつから自分が経営者になることを意識していましたか?

親が手広く事業をやっていることもあり、学生時代からいずれ自分で事業をやりたいと興味はもっていましたね。ですから、将来経営をしていくために有利なところに絞って就職先を探しました。

まず証券会社に入社して営業を担当したあと、別の証券会社を経て、親のもっている金融グループ会社に取締役として入りました。そこで個人営業からM&A、投資、経営全般をみるところまで、金融の分野で幅広い経験値が得られました。これは経営者となった今に生きていると実感しています。

Q.経営者になってからは、どのような苦労がありましたか?

この会社は家族が創業したもので、私が29歳の時に引き継ぐかたちで社長となりました。まだ会社の体制や組織ができあがっていなくて、知名度は低く利益もあまり出ていない状態だったので、4〜5年経って、ある程度の会社規模になるまでは混沌とした中を走り続けているような感覚でした。

特に人材面では苦労しましたね。業績はどんどん良くなる中で成長の伸びに組織が追いつかず、採用後の教育や評価がうまくいかなくて。若い人材が定着しないということが続き、疲弊する毎日でした。

そこで、タテ社会的なところや年功序列的な発想をやめ、結果次第でインセンティブを出す、適度に休めるようにするなど、条件面での改善と評価体制の整備を図りました。

また、コミュニケーション面でも「感情的にならない」ということをルール化したり。そうすると、自ら進んでやろうとするモチベーションが生まれてきました。人材は安定し、今は平均年齢約27歳という若くて勢いのある会社になっています。

Q.澤田社長が考える経営者としての心構えを教えてください。

経営者としては、基本的には自分のやりたいことをやるのが一番いいと思っています。でも、その事業が社会に対してどんな影響を与えるのかということを考えるべきでしょう。

そのビジネスを通して社会にどう貢献できるのか、どんなインパクトを与えられるのか。そのほうが長期的に継続できる事業にもなるのではないかと思います。

私は事業をやるなら人に喜んでもらえるようなことをやりたかったから、今の会社を引き継ぐことに決めました。お客様が船旅に出会って感動したりする場を提供しているという意味で、船旅という商材そのものに社会的な意義があると思っています。

ベンチャー投資は面白くてためになる

Q.スタートアップを考えている人や若い経営者にアドバイスをお願いします。

私が良いと思う会社は、まずは軸となる本業をもっていて、それをちゃんと伸ばしていること。その上で、これまで世の中になかったプロダクトやサービスを生み出して、そこできちんと売り上げを出していること。メルカリやユニクロのように消費行動を変えるだけの影響力をもつサービスやブランドといったものが代表例です。

当社の場合、クルーズ旅行は成長している市場ですから、まずはそこで一番のシェアを目指す。
そして、今後はクルーズだけではなく、他にもいい意味で社会的に影響力のあるようなプロダクトやサービスにビジネスを広げていきたいと考えています。

ある程度のリスクはもちろんありますが、臆しすぎず、ビジョンをしっかりもって起業に臨まれてください。

Q.お金の使い方について、澤田社長はどのように考えていますか?

運用したいと思いますが、いまは本業に時間をとられていて個人のお金を戦略的に動かす余裕がありません。ただ、投資は自分の勉強にもなるので好きですね。証券会社にいたこともあって、外貨、債券、株など、ひと通りはもっています。

特に創業したてのベンチャー起業への投資は面白いですね。ポテンシャルが高く、うまくいけば100倍ぐらいのリターンになることもあるのでワクワクしますし、何より若い人の将来に向けた成長投資になります。他の経営者に会ったり総会で話を聞いたりすると自分の勉強にもなりますから、そこにはお金を割いています。

それから、今は事業に集中して自分の資産を拡大していく人生の時期なのですが、将来的にはいずれ財団をつくるなどして必要な人に役立ててもらう方向を検討するかもしれません。お金を増やすのは好きですが、散財はしたくないので、他に目的がなければドネーションのようなかたちを考えたいと思っています。

Q.最後に、おすすめのクルーズを教えてください。

地中海やエーゲ海はおすすめです。エーゲ海クルーズで立ち寄るクロアチアのドブロブニク城塞都市やアドリア海は、映画『魔女の宅急便』『紅の豚』の舞台になったとも言われ、壮大さと歴史を感じさせます。出港地となるベネチア観光もいいですね。

7泊8日で10万円以下からのカジュアルで激安のクルーズ、料金はオールインクルーシブでバトラー付きのラグジュアリー船のような高価格帯のものまで、予算に合わせて選ぶことができます。数日のショートクルーズもありますし、途中で下船してもいい。とにかく一度、船旅を体験してほしいと思います。満足するだけでなく、感動する旅になりますよ。

※文中にある「外国船が日本発着で運行するコース」について、澤田社長おすすめのコースを3つピックアップして教えていただきました!

1.ダイヤモンドプリンセス号でいくお得な日本発着クルーズ

2.コスタネオロマンチカ号でいく激安日本発着クルーズ

3.日本史上最大客船mscベリッシマ号でいく2020年GW横浜発着クルーズ

※本件記事に掲載されている情報は、有価証券の売買その他取引等を誘引する又は投資勧誘を目的としたものではありません。

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