2019
03/04
最終更新日:2019/03/12

1.はじめに

個人の資産運用を考える上で、重要な要素となる「利回り」。利回りを重視して運用するのであれば債券中心での運用となりますが、日本の債券は超低金利が長期間続いており、魅力がありません。

一方で外国債券に投資をすると、利回りは高いものの為替変動によるリスクがあります。
そこで、提案したいのが為替リスクを抑えた「為替ヘッジ付き外国債券」です。為替ヘッジ付き外国債券の魅力と投資をする場合の注意点をご紹介します。

2.外国債券とは

外国債券とは外国の国債、社債等の債券です。主に投資対象とされる外国債券についてご紹介します。

(1)先進国国債

アメリカを中心とする先進国の国債です。外国債券の中では利回りは低いですが、安全性も高く、ローリスク・ローリターンの投資対象です。

(2)新興国国債

ブラジルや南アフリカ、インドネシア等の新興国の国債です。
新興国の国債は先進国の国債と比較すると利回りが高く価格変動も大きい、ハイリスク・ハイリターンの投資対象です。

(3)ハイイールド債

ハイイールド債とは利回りの高い社債です。「イールド」は「産む」と言う意味があり、高い利回りを期待できる投資対象として人気があります。企業の社債ですので、国債に比べると景気の変動を受けやすく、ハイリスク・ハイリターンの投資対象です。

3.為替ヘッジの仕組みとは

為替ヘッジとは通貨先物取引やオプション取引を利用して為替の変動を抑える手法です。為替ヘッジにより、変動を抑えられる理由は将来の為替を予約しておくと考えるとわかりやすいでしょう。

例えば、現在米ドルが100円の場合、為替ヘッジを使わない場合、満期の際に円安ドル高が進み110円になっていれば、10円の利益。逆に円高ドル安が進み、90円になった場合は10円の損失となります。

為替ヘッジをしている場合、満期時に100円で買い戻すことができる予約をしているとイメージしてください。予め予約をしておくことで、円安に動いても利益が出ることはありませんが、円高に動いても損失を被ることが無くなります。

4.為替ヘッジ付き外国債券に投資をする場合の注意点

為替ヘッジ付き外国債券に投資をする場合はどのような点に注意をすればよいのでしょうか。くわしくみていきましょう。

(1)為替ヘッジにはコストがかかる

為替ヘッジを行う時にコストがかかるので注意が必要です。為替ヘッジのコストは2通貨間の金利差で決まります。高金利の通貨を持てば高い金利を得ることができるため、その分ヘッジコストは高くなってしまいます。高金利通貨のヘッジコストが高い理由を具体的に説明します。

日本円が金利0%、米ドルが1%と仮定して現在1米ドル=100円。為替ヘッジをかけて100米ドル(1万円)を1年後にドルを100円で買い戻すとします。円で持っていた場合は金利が0%のため1年後も1万円です。

しかし、米ドルは金利が1%つくため、1年後には101ドル(1万1百円)になっています。為替ヘッジをかけるためには金利分も支払う必要があるため、101ドル(元本100ドル+為替ヘッジコスト1ドル)を払う必要があります。

金利が高ければ高いほど為替ヘッジコストは高くなりますので、高金利通貨に為替ヘッジをかけて購入する場合は注意が必要です。

(2)為替リスク以外のリスクもたくさんある

外国債券は為替リスクさえ抑えておけば、ほとんどリスクが無いと思われている方も多いようですが、実際には様々なリスクがあります。債券で運用する場合の代表的なリスクをご紹介します。

①金利上昇リスク

債券は金利の上下によって価格が動きます。金利が上昇するとすでに金利が決められて売り出されている債券は魅力が低下するため、債券価格は下落してしまいます。為替ヘッジにより為替の変動は抑えることができますが、債券価格の変動は抑えることができない点は理解しておきましょう。

②デフォルト(債務不履行)リスク

債券は発行元が元本と利息の支払いを約束するものですが、発行元の財務状況などにより債務不履行(元本や利息を払えない状態)に陥る可能性もあります。金利の高い債券は信用力の低い債券であることも多いので注意が必要です。

5.まとめ

為替ヘッジ付き外国債券は、為替リスクを抑えて高金利を得ることができる魅力的な運用方法です。長期で利回りを重視して資産運用をするのであれば、ヘッジ付き外国債券を中心に運用をするのもよいでしょう。

ただし、為替ヘッジをかけているからといって全くリスクが、無いわけではありません。為替ヘッジコストや債券のリスクについては十分注意して投資をしましょう。

本記事の著者

世古口俊介
世古口俊介 代表取締役
プロフィール
2005年4月に日興コーディアル証券(現・SMBC日興証券)に新卒で入社し、プライベート・バンキング本部にて富裕層向けの証券営業に従事。その後、三菱UFJメリルリンチPB証券(現・三菱UFJモルガンスタンレーPB証券)を経て2009年8月、クレディ・スイスのプライベートバンキング本部の立ち上げに参画し、同社の成長に貢献。同社同部門のプライベートバンカーとして、最年少でヴァイス・プレジデントに昇格、2016年5月に退職。2016年10月に株式会社ウェルス・パートナーを設立し、代表に就任。超富裕層のコンサルティングを行い1人での最高預かり残高は400億円。書籍出版や各種メディアへの寄稿、登録者20万人超のYouTubeチャンネル「世古口俊介の資産運用アカデミー」での情報発信を通じて日本人の資産形成に貢献。医師向けサイトm3.comのDoctors LIFESTYLEマネー部門の連載ランキング人気1位。
当社での役割
超富裕層顧客の資産配分と税務の最適化提案。
特に上場会社創業者の複雑な相続対策や優良未上場企業の組織再編に注力。
同社の代表として書籍の出版や日本経済新聞、週刊東洋経済、ZUUonlineなど各種メディアへの寄稿、投資教育普及のために子供向けの投資ワークショップなどを開催。

<ご注意事項>

  • 当社の所属金融商品取引業者等は株式会社SBI証券、東海東京証券株式会社、エアーズシー証券株式会社です。
  • 当社は所属金融商品取引業者等の代理権は有しません。
  • 当社はいかなる名目によるかを問わず、その行う金融商品仲介業に関して、お客様から金銭および有価証券のお預かりを行いません。
  • 各商品等へのご投資には、商品毎に所定の手数料や必要経費等をご負担いただく場合があります。また、各商品等は価格の変動等により損失が生じるおそれがあります。各商品等への投資に際してご負担いただく手数料等及びリスクは商品毎に異なりますので、詳細につきましては、WEBサイトの当該商品等のページ、金融商品取引法等に係る表示又は契約締結前交付書面等をご確認ください。

[金融商品仲介業者]

商号等:株式会社ウェルス・パートナー

登録番号:関東財務局長(金仲)第810号

[所属金融商品取引業者]

商号等:株式会社SBI証券

金融商品取引業者 登録番号:関東財務局長(金商)第44号、商品先物取引業者

加入協会:日本証券業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会、一般社団法人日本STO協会、日本商品先物取引協会、一般社団法人日本暗号資産等取引業協会

商号等:東海東京証券株式会社

金融商品取引業者 登録番号:東海財務局長(金商)第140号

加入協会:日本証券業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人日本STO協会

商号等:エアーズシー証券株式会社

金融商品取引業者 登録番号:関東財務局長(金商)第33号

加入協会:日本証券業協会

無料個別相談