2020
10/14
最終更新日:2020/10/15

はじめに

新型コロナウイルスで会社関係のニュースでは、倒産や廃業、業績悪化などが取り上げられている印象があるのではないでしょうか。実は、倒産や廃業、業績悪化などのニュースの裏で、会社に関する世界規模のニュースが報じられています。
M&Aのニュースです。
いろいろな会社が生き残りや再建をかけ、M&Aをはじめていると言うのです。

新型コロナの時事ニュースをさらに興味深く読むためのM&Aの基礎知識を解説します。

M&Aとは?

経営者や投資家の中には「M&A」という言葉に良い印象を持っていない人もいるかもしれません。
M&Aに対してドラマなどの影響から「会社乗っ取り」のような印象を持っている人もいます。
これは必ずしも正しい印象ではありません。
なぜなら、M&Aという言葉は広い意味を持っているからです。

M&Aは、「Mergers and Acquisitions」の略です。
日本語に訳すと「合併と買収」になります。
この他に、意味をさらに拡大して「企業提携」も含めるという解釈もあるのです。

企業買収には不穏な印象があるかもしれません。
しかしながら、買収は経営者のリタイアなどに使われることもあります。
たとえば継ぎ手のいない会社を同業種の会社に売却し、事業を継いでもらう。
そして経営者自身はリタイアメント生活に入る。
このような使い方もします。

会社同士がより力を強めようと合併や提携することはよくあるわけですから、M&Aが必ず敵対的であるという印象は間違いです。
日本で行われる多くのM&Aは友好的なものであると言われています。

新型コロナでなぜM&Aが行われるのか

新型コロナウイルス下でなぜM&Aが「はじまっている」などと言われるのでしょうか。
理由は「将来的な会社のことを考えて」です。

新型コロナで業績が下がった場合、多くの会社が下がった業績をどうするか考えることでしょう。
業績が下がったとまでいわなくても将来的な不安を抱える会社の場合、対策を考えるのではないでしょうか。
その対策や業績回復などのための手段のひとつがM&Aです。

たとえば、新型コロナの影響で経営基盤が不安定になったとします。
このようなケースでは、経営基盤の強化を考えてM&Aを行うことがあるのです。

また、業績回復のためにコストカットなどを検討する場合は、仕入れ先の会社とのM&Aが考えられます。
商品の素材の仕入れ先をM&Aで組み込めれば、仕入れのコストをカットできるわけです。

M&Aにはいろいろな手法がある

よく誤解されますが、M&Aという方法があるわけではなく、M&Aはさらに細かく各種の手法にわかれています。

たとえば合併の場合、「新設合併」と「吸収合併」にわかれているのです。
新設合併とは、会社を失くした上で新しい会社を作り、新しい会社に権利関係を引き継がせる方法になります。
新しい体を作り、その体にかつての会社の持っていた機能などを移す。
このような想像すればわかりやすいのではないでしょうか。
吸収合併とは、片方の会社が相手会社に吸収される合併方法です。
2つの会社を想像してください。
片方の会社がもうひとつの会社に飲み込まれる映像を想像すればわかりやすいのではないでしょうか。

M&Aにはこの他に新設分割や吸収分割、株式譲渡や株式移転など、いくつもの手法があります。
M&Aの各手法はニーズや会社の状況に合わせて使い分けがなされているのです。

まとめ

新型コロナウイルスの影響で業績が低下しているなどのニュースが報じられると、企業活動自体が静かになっているのではないかと思うかもしれません。
実際は、新型コロナ終息後を見据えて動き出している企業もあるようです。
新型コロナのニュースに混じって、大きな会社のM&Aのニュースなどが飛び込んでくるかもしれません。

M&Aは経営者のリタイアなどいろいろな場面で使われています。
経営者や投資家ならチェックしておきたい知識です。
ネットやニュースでM&Aという言葉を見かけたら、関心を寄せてみてください。

本記事の著者

世古口俊介
世古口俊介 代表取締役
プロフィール
2005年4月に日興コーディアル証券(現・SMBC日興証券)に新卒で入社し、プライベート・バンキング本部にて富裕層向けの証券営業に従事。その後、三菱UFJメリルリンチPB証券(現・三菱UFJモルガンスタンレーPB証券)を経て2009年8月、クレディ・スイスのプライベートバンキング本部の立ち上げに参画し、同社の成長に貢献。同社同部門のプライベートバンカーとして、最年少でヴァイス・プレジデントに昇格、2016年5月に退職。2016年10月に株式会社ウェルス・パートナーを設立し、代表に就任。超富裕層のコンサルティングを行い1人での最高預かり残高は400億円。書籍出版や各種メディアへの寄稿、登録者14万人超のYouTubeチャンネル「世古口俊介の資産運用アカデミー」での情報発信を通じて日本人の資産形成に貢献。医師向けサイトm3.comのDoctors LIFESTYLEマネー部門の連載ランキング人気1位。
当社での役割
超富裕層顧客の資産配分と税務の最適化提案。
特に上場会社創業者の複雑な相続対策や優良未上場企業の組織再編に注力。
同社の代表として書籍の出版や日本経済新聞、週刊東洋経済、ZUUonlineなど各種メディアへの寄稿、投資教育普及のために子供向けの投資ワークショップなどを開催。

<ご注意事項>

  • 当社の所属金融商品取引業者等は株式会社SBI証券、東海東京証券株式会社、エアーズシー証券株式会社です。
  • 当社は所属金融商品取引業者等の代理権は有しません。
  • 当社はいかなる名目によるかを問わず、その行う金融商品仲介業に関して、お客様から金銭および有価証券のお預かりを行いません。
  • 各商品等へのご投資には、商品毎に所定の手数料や必要経費等をご負担いただく場合があります。また、各商品等は価格の変動等により損失が生じるおそれがあります。各商品等への投資に際してご負担いただく手数料等及びリスクは商品毎に異なりますので、詳細につきましては、WEBサイトの当該商品等のページ、金融商品取引法等に係る表示又は契約締結前交付書面等をご確認ください。

[金融商品仲介業者]

商号等:株式会社ウェルス・パートナー

登録番号:関東財務局長(金仲)第810号

[所属金融商品取引業者]

商号等:株式会社SBI証券

金融商品取引業者 登録番号:関東財務局長(金商)第44号、商品先物取引業者

加入協会:日本証券業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会、一般社団法人日本STO協会、日本商品先物取引協会

商号等:東海東京証券株式会社

金融商品取引業者 登録番号:東海財務局長(金商)第140号

加入協会:日本証券業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人日本STO協会

商号等:エアーズシー証券株式会社

金融商品取引業者 登録番号:関東財務局長(金商)第33号

加入協会:日本証券業協会

ご相談はこちらから
お名前*
お名前カナ*
メールアドレス*
電話番号*
第一希望日*
ご希望のお時間*
第二希望日*
ご希望のお時間*
面談場所*
ご相談を希望するアドバイザー
当日は代表の世古口が同席する場合がございます。
大まかな保有資産額を教えてください。*
ご年収を教えてください
当社を知ったきっかけ*
ご相談内容
利用規約*
上記でご入力いただいた内容は、当社からの連絡や情報提供などに利用するためのもので、それ以外の目的では使用いたしません。
また、その情報は、当社以外の第三者が利用することはございません。(法令などにより開示を求められた場合を除きます)
詳しくは、個人情報規約をご覧ください。
https://wealth-partner-re.com/policy/