はじめに
住宅を購入される方のほとんどは、住宅ローンを利用します。住宅ローンを契約する際には「団体生命保険に加入しなければいけない。」と聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。
実際、ほとんどの金融機関で、住宅ローン契約時に「団体信用生命保険」への加入を義務付けています。
この団体信用生命保険とは生命保険の一種であり、健康状態が良くないと判断されれば加入を断られることもあります。
つまり「持病持ちの人は住宅ローンを組めないのか?」ということになりますが、そういうわけではありません。
通常の団体信用生命保険に加入できない人向けの保険も用意されています。そこで今回は、団体信用生命保険の加入条件や、加入を断られた際の対処法などについて詳しく紹介します。
団体信用生命保険の加入条件
団体信用生命保険は生命保険の一種であることから、加入条件を設けています。加入条件は各金融機関によって多少異なりますが、一般的な加入条件について見ていきましょう。
・住宅ローン借入時に満20歳以上71歳以下
・住宅ローン完済時の年齢82歳未満
・健康状態に問題が無い
年齢制限は上記の通り、住宅ローン借入時に満20歳以上71歳以下なおかつローン完済時の年齢が82歳未満であることが条件です。
その他加入条件は「健康状態に問題が無いこと」とされていますが、具体的なことは各金融機関によって異なるため、一概には言えません。
ただ、一般的には持病がある方や病気をされた方などは加入を断られるケースが多いようです。
健康状態に不安がある方向けのワイド団信
健康状態に不安がある方や、通常の団体信用生命保険への加入が断られた方向けに「ワイド団信」という保険商品も用意されています。
ワイド団信とは、健康状態を理由に通常の団体信用生命保険への加入ができない方のための保険で、加入条件が緩和されています。
ワイド団信はほとんどの金融機関で準備されていますので、もしも通常の団信保険に断られてしまったら、ワイド団信への加入を検討しましょう。
団信保険への加入が必須では無い金融機関もある
「団体信用生命保険への加入ができない=健康状態が悪い」
と考えることができるため、金融機関から見れば貸し倒れリスクが非常に高いと言えます。
そのため、団体信用生命保険はほとんどの金融機関で必須としています。ですが、金融機関の中には団信保険への加入を必須としていないところもあります。
ただ、金融機関から見たリスクは非常に高いと言えるため、「適用金利が高い」「ローン返済年数が短い」などのデメリットがあるので注意しましょう。
ワイド団信への加入を断られたときの対処法
団体信用生命保険は金融機関の貸し倒れリスクのみならず、債務者の保護にも繋がっています。
もしも団体信用生命保険へ加入せず、債務者がローン返済途中に死亡もしくは高度障害状態に陥ってしまったら、債務者の遺族が住宅ローンの返済をしなければいけません。
住宅ローンの債務者は通常「一家の大黒柱」ですから、その債務者が死亡してしまえばローン返済が滞ってしまうでしょう。
ですから、団信保険への加入が必須ではない金融機関で住宅ローンを利用する際は必ず、生命保険に加入しておきましょう。
債務者が死亡しても残された遺族が、支払われた保険金で住宅ローンを一括返済できるくらいの保障をかけておくようにしましょう。
まとめ
住宅は人が生きていく上で必ず必要なものです。一生家賃を支払い続けるくらいなら、住宅を購入したほうが良いと考える方も少なくはありません。
ですが、健康状態が悪いことを理由に住宅ローン契約を断られてしまったら、夢のマイホームを建てることができません。
今回紹介した内容を参考に様々な手段があるということを覚えておきましょう。