会社は株主のもの!?株主になるとどうなるのか?〜人生100年時代に備える!資産運用入門 最終回〜

株式投資について

世の中には“会社”はとてもたくさんありますね。街を歩いていて、看板等をふと見ると、多くは株式会社と名乗っています。類似の用語として、“法人”や“企業”もありますが、これらの違いはさておき、会社の多くは株式会社の形態をとっていて、全国に200万社程度はあると言われています。

株式会社とは、株主と言われる出資者から集めた資金を元手にして事業を営み、その結果得られた果実(利益)を出資してくれた株主に分配する、という仕組みで運営される会社形態をとっています。

企業は、こうした出資無くしては成り立たないため、株式会社の所有者は株主である、という言い方がなされます。
社長職や取締役職にある人は、株主から経営という仕事を委託されている、と一般には解されます。

このように、数多存在する株式会社のうち、株式投資の対象となる会社が通常は“上場企業”に限定されます。第8回・第9回でも述べましたが、“上場”という手続きを経ている株式会社の株式は、一般の人にとっては投資の対象として資金を投入することにより新規の株主になることができます。

前途有望な会社だと思えば株主の地位を得て、将来の果実を手にすることが非常に簡便に可能になっています。株主は、このような出資金の範囲に自己の責任が限定されていることも重要な特徴です(株主の有限責任原則)。また、市場で売却することで株主の地位から降りることも容易です。

第8回でも説明しましたが、株式投資を通じて期待すべき収益は、やはりその企業と共に長期でリターンを得るという態度が望ましく、短期的(例:1日以内)な売買で稼ごうという態度は本来的な姿ではないし、得られる果実は長期のそれと比べて一般に乏しいという事にも留意する必要があるでしょう。

昨今、企業側でも、「会社は株主のものである」という意識が高まっているようです。従って、株主に報いる事を経営の重要な目標に据える日本企業が増えており、この点では株式投資の魅力は向上していると言えます。

なお、株主以外の会社関係者(従業員、取引先、銀行、近隣住民等)は、ステークホルダーと呼ばれ、株主という企業オーナーとは区別されています。

前回記事:株式を買うにはどうすればいいの?投資信託についてもわかりやすく解説!!
連載一覧:人生100年時代に備える!資産運用入門

(本稿は一般の皆様に、資産運用に必要な基礎知識を学んでいただく目的で長期連載いたします。 ”今すぐ儲かる有望銘柄30選”といった内容ではないことをご承知おき下さい。)

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