今知っておくべき2022年上半期に選ばれた劣後債TOP5をご紹介

劣後債とは

劣後債とは会社が発行している債券の一種であり、一般の債券と比べて弁済順位が低い債券になります。「ハイブリッド債券」と呼ばれることもあります。

劣後債は発行会社が倒産した場合の弁済順位が低い代わりに、普通社債よりも利回りが高く収益性が高いという特徴があります。米ドル建ての債券の場合、普通社債と比べて1.2〜1.3%ぐらい年利回りが高いです。

低金利時代が続く中で債券投資家や富裕層にとっては1%、2%の金利の差でもかなり大きくなりますので、普通の債券よりも劣後債を選ぶ方が多くなってきています。

2022年も普通社債よりも劣後債を選んだ方が多く、弊社でもご相談をよくいただきます。

今回は2022年上半期に弊社のお客さまに選ばれた劣後債の発行体TOP5を発表いたします。
個別具体的な銘柄の推奨はできないため、劣後債を発行している会社の人気の発行体TOP5をご紹介いたします。

2022年上半期に選ばれた劣後債TOP5

第5位:HSBCグループ

HSBCグループは、イギリスに本社を置いて最大手の金融機関のうちの1社です。
時価総額で言うと世界の銀行TOP10に入る銀行グループです。

今回、選ばれた理由としては最大手の金融機関の1社という「規模感」と「安心感」です。
HSBCグループが発行する劣後債のリスクであれば許容できるという点から選ばれた方が多かった印象でした。

ただ、他の金融機関が発行している劣後債と比べ利回りは低いのが特徴です。

新型コロナウィルスやロシア・ウクライナ問題で、「世の中どうなるかわからない」という不安がある中で、保守的な債券投資家や富裕層は「安心感」を求めてHSBCグループを選んでいるという印象を受けました。

第4位:クレディ・スイス

クレディ・スイスはチューリッヒに本社を置く銀行グループで、こちらも最大手金融機関のうちの1社になります。

グループ全体の従業員数や利益の50%以上をプライベート・バンキング部門が占めており、プライベートバンク事業が中心の会社になります。

債券の場合、市中の金利の上昇や発行体の信用力の低下などによって価格が下がると、利回りが良くなりますがが、クレディ・スイスは投資銀行やファンド事業で損失を出していることから信用力の低下もあり、利回りが高くなっています。

リスクを理解した上で利回りを取りたい投資家の方に選ばれているという印象です。

第3位:ソシエテ・ジェネラル

ソシエテ・ジェネラルはフランスで3番目に大きな銀行で、規模感でいうとクレディ・スイスと同じぐらいになります。

ソシエテ・ジェネラルの劣後債はクレディ・スイスほどではありませんが、現在は利回りが高くなっています。

理由としては、ロシア・ウクライナ問題が要因です。ユーロ圏の銀行はロシアと近い関係でもあるので、ロシア関連の資産を数千億円から数兆円規模で保有しており、その中でもソシエテ・ジェネラルは2兆数千億円と一番多く資産を保有しています。

ロシア・ウクライナ問題でロシアは国際的な取引ができなくなるのではといわれたことで、ソシエテ・ジェネラルが大きな損失を被るのではないかという不安などから債券なども売られ、価格が下がり利回りが高くなりました。

投資家の中にはソシエテ・ジェネラルに対する楽観的な見通しを持たれている方もいらっしゃり、その割には利回りが高いということから人気がありました。

第2位:楽天グループ

楽天グループはECのプラットフォームだけではなく、最近は携帯事業に力を入れていますが、この携帯事業が大きく損失を出しており、楽天グループ全体でも赤字という決算が続いています。そういった不安などから劣後債の価格が下がり、利回りの条件が良くなっています。

日本人からすると楽天グループに対する馴染みもあり、財務内容からは携帯事業の予想をしてか純資産や手元の現預金が厚いなど、保守的な経営をしていることが分かります。

赤字が膨らんでいますが長期的に見ると、この赤字は減少し、手元現預金もあることから簡単に潰れないのではという見通しを持った投資家の方が選んでいるような印象を受けました。

第1位:ソフトバンクG

ソフトバンクグループは圧倒的な知名度と規模が大きいことから、投資家からも人気が高いです。
楽天グループの株式の時価総額は1兆円に対して、ソフトバンクグループは9兆円になるので会社の規模でいうと9倍になります。

ソフトバンクグループは投資会社なので、色々な企業に投資をしている中で、ロボットやAIなど今は利益が出なくても、未来に利益を生み出す可能性が高いベンチャー企業に投資を行っています。ベンチャー企業は、借入金利が上がれば上がるほど厳しくなります。そのためにベンチャー企業に投資をしていたソフトバンクグループも不安要素が高まり、債券価格が低下し利回りが良くなりました。

楽天グループと同様に日本人からすると孫社長への信頼度や保有している株式の価値が十数兆円あるなど簡単に潰れないのではないかという点から投資家から選ばれているような印象を受けました。

まとめ

今回のランキングをまとめると

第1位:ソフトバンクグループ
第2位:楽天グループ
第3位:ソシエテ・ジェネラル
第4位:クレディ・スイス
第5位:HSBCグループ

ぜひ、皆さんが劣後債を選ぶ参考にしていただければと思います。